2025年9月22日、紅星新聞によると、黒竜江省で開かれたマラソン大会で優勝した際に泣きながら勤務体系の不満を訴えて話題を集めた看護師が謝罪声明を発表した。
ことの発端は、8月31日にハルビン市で開催されたマラソン大会の女子の部で優勝した福建医科大学付属第一医院の看護師、張水華(ジャン・シュイホア)さんが、レース後のインタビューで涙ながらに、多忙な勤務のために大会参加がままならない窮状を訴えたことだった。
この涙の訴えは中国のネット上で瞬く間に大きな議論を巻き起こした。「看護師の仕事は本当に大変だ」と同情の声が上がる一方で、「個人の趣味を仕事より優先するな」「シフトを代わってくれた同僚への感謝がない」といった厳しい批判も殺到。張さんはその後、自身のSNSアカウントに説明文を掲載したが、最終的に投稿を削除してコメント欄を閉鎖する事態に至っていた。
紅星新聞は、張さんが21日にSNSアカウント上で謝罪声明を発表し、声明の中で「勤務先および上司のイメージに迷惑と損害を与えたことを、痛恨の念をもって悔いている」と述べるとともに、今後は仕事と趣味の境界線をはっきりと設け、決して個人の事情で仕事に影響を与えることはしないと誓ったことを伝えた。
この件について、中国のネットユーザーからはなおも張さんに対する冷ややかな意見が数多く寄せられている。まず「謝罪文に誠意が感じられない」「謝罪は本心からではなく、職を失うのが怖いから」「スポンサーがいなくなったから謝っただけ」など、謝罪の動機や内容に対する懐疑的な声が目立った。騒動が起きてから20日ほど経過してからの謝罪という点も不信感を増幅させたようだ。
また、「自分の趣味のために同僚が犠牲になることを考えない」「シフト制勤務の現場を知っていれば、彼女の要求がどれだけ不公平か分かる」「もっと違う言い方をしていれば結果は違ったはず」「同僚への感謝が感じられない点が問題」など、張さんの自己中心的な姿勢が騒動の引き金だとする意見も多かった。
そして「そんなにマラソンが好きなら、いっそ退職してプロのアスリートになるべき」など、転身を図って自分の好きなことに専念すべきとするユーザーもいた。総じて張さんを擁護するコメントはほとんど見られず、「自分の趣味で職場を振り回すことは許されない」という見方が大半を占めた。(編集・翻訳/川尻)