中国初の株式会社制銀行金融資産投資会社(AIC)――興業銀行傘下の興銀金融資産投資有限公司が11月16日、中国南東部の福建省福州市に正式に設立されました。同社の登録資本は100億元(約2175億円)で、主に専門的かつ市場化された債権・株式転換(デット・エクイティ・スワップ)や関連業務を中心に、ハイテクイノベーション企業と民間企業の資本構造の最適化やレバレッジ比率の低減を支援します。

中国国家金融監督管理総局は今年3月、条件を満たす商業銀行がAICを設立することを支援する文書を発表しました。その後、興業銀行が株式会社制銀行として初めてAICの設立準備と営業のライセンスを取得し、福州市に新会社を登記設立しました。

現時点で、中国工商銀行、中国農業銀行、中国銀行、中国建設銀行、中国郵政貯蓄銀行、中国交通銀行の六大国有銀行すべてがAICライセンスを取得済みで、AICの登録資本は中国工商銀行:270億元(約5900億円)、中国農業銀行:200億元(約4350億円)、中国銀行:145億元(約3150億円)、中国建設銀行:270億元(約5900億円)、中国郵政貯蓄銀行:150億元(約3260億円)、中国交通銀行:100億元(約2175億円)となっています。また興業銀行、中信銀行、招商銀行の三つの全国的株式制銀行がAICライセンスを取得し、登録資本はそれぞれ100億元(約2175億円)、100億元、150億元(約3260億円)となっています。

業界関係者によると、AICは現在ハイテクイノベーションを支える重要な力となっており、投資対象は集積回路や新エネルギーなどの分野に及んでいます。政策による後押しを受け、今後中国では、さらに多くのAICの設立が承認され、一部の全国的株式制銀行や主要な地域銀行もAIC設立に加わる見込みで、「全国的+地域的」という業界構造が形成されるとみられます。(提供/CRI)

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