中国南部の広州市で毎年恒例の国際モーターショーが11月21日から30日までの日程で開催されている。高市早苗首相の「台湾有事」発言で日本との関係が緊迫しているが、ロイター通信は「日本車を見て回った中国人来場者は両国の関係悪化をさほど気にしない姿勢を示した」と伝えた。
広州国際モーターショーには日系メーカーの現地合弁各社もスポーツ用多目的車(SUV)の新型モデルなどを出展した。日本メディアによると、ブースには多数の警備員を配置。主催者から可能な限り日本語を使わないよう要請があったという。予定していたPRイベントの中止や縮小に踏み切る日系メーカーも相次いだ。
これに対し、ロイター通信は「中国人来場者は車を選ぶ際には品質と価格に見合う価値が依然として政治よりも重要だと述べた」と報道。大手テック企業の研究開発部門に勤務する42歳の男性はホンダ車を見ながら「経済は経済、政治は政治。両者を一緒にするべきではない」とした。
30歳の男性は日本製品に対するある程度の反発が予想されるとしつつ、「たとえプロパガンダがあったとしても、人々は心の中で何が善で何が悪かを判断するだろう。現在のグローバル化した市場では多くの日本ブランドが中国企業と深く結び付いている」と指摘。他国なしに存続できる国はないとし、「分離はできない」と話した。
展示会では日産のブースで華為技術(ファーウェイ)のカーオーディオシステムが大きく宣伝され、ホンダは中国との共同ブランドのロボットを披露した。
近隣の仏山市から訪れた27歳の男性はマツダ車を前に「中国ブランドは技術面で追い付いているものの、それでも日本車に引かれる」とし、「広東の人は香港や台湾の映画やテレビドラマの影響で日本車が好きだ。
一方で中国新興メーカーの発表会を訪れた女性インフルエンサーは「今年は日本車をPRしない。消費者は求めていない」と言い切った。
中国市場では電気自動車(EV)最大手の比亜迪(BYD)など地場メーカーが販売を伸ばし日系のシェアは低下している。中堅商社幹部は「日本車は売れなくなっている。高市発言をきっかけに日系企業の撤退や事業縮小が一気に進む可能性がある」と危惧した。(編集/日向)











