2026年1月8日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国が日本に対して軍民両用製品の輸出を全面禁止することに関するフランス主要紙の報道を紹介した。

記事はまず「フィガロ」が報じた内容を紹介。

記事によると、同紙は中国商務部が6日に発表した軍民両用製品の対日輸出全面禁止措置を「かつてのような嫌がらせの域を超え、日本経済および産業にとって深刻な打撃となり得る」と指摘した。

そして、事の発端となった昨年11月7日の高市早苗首相による「台湾有事」に関する国会答弁が「日本にとってこれは自明の理だが、台湾問題を内政と見なす北京にとっては許容しがたい発言だった」と解説。中国当局が当初日本への観光客送り出しを抑制しようとしたものの効果が限定的だったため、次元が異なる禁輸措置に踏み切ったと指摘した。

また、今回の禁輸措置は中国が2024年に米国に対して打ち出した軍民両用物資輸出規制と似ているものの、今回はさらに第三国の組織や個人が中国製の軍民両用物資を日本へ転売・提供した場合も法的責任を問うという「域外適用」の条項が含まれていることに注目した。

同紙はその上で、東京大学先端科学技術研究センターの井形彬氏による見解を紹介。井形氏が今回の措置について、中国当局の裁量次第で運用可能な「経済的な戦略的曖昧さ」であると分析するとともに、米国が対イラン・北朝鮮制裁などに用い、中国が長年批判してきた「域外管轄権」を模倣するという歴史的皮肉を指摘したと伝えた。さらに、日本がいまだ戦略物資の70%を中国に依存する上、法的な報復手段も持たないことから、「日本はナイフを持たずに決闘に参加しているようなものだ」と評したことを報じている。

RFIはこのほか、禁輸措置による日本の経済的損失について「レゼコー」が、日本の対中輸入総額の約40%に影響を与える可能性があるという野村総合研究所の木内隆秀氏による試算を紹介したことにも言及。特に、レアアース輸出制限が全面的に実施されれば、直近3か月だけでも6600億円、1年続けば約2兆6000億円(GDP比0.43%)の損失が生じる恐れがあることを紹介した。(編集・翻訳/川尻)

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