2026年1月26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、日本で54年ぶりに国内からパンダが姿を消すことに触れつつ、中国による外交圧力が絡むこの状況が日本の政局に与える影響について報じた。
記事はまず、東京・上野動物園で中国返還が目前に迫った双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」との別れを惜しむ数千人の市民の様子を紹介。
また、今回の返還により、日本の動物園からは54年ぶりにパンダが不在となると指摘。1972年の日中国交正常化時に中国から「友好の象徴」として贈られた歴史を振り返りつつ、当時の田中角栄首相が示した台湾問題への配慮が、現在の高市早苗政権下で大きな転換点を迎えていると論じた。
そして、昨年11月に高市首相が「台湾有事」を日本の「存立危機事態」と位置づける国会答弁に対して中国側が「一つの中国」原則の放棄であると猛反発し、パンダの返還を政治的な圧力材料として利用し始めたと分析。今回は次期パンダの貸与計画が示されておらず、中国共産党機関紙の環球時報が高市首相らを右翼勢力として批判し、中国外交部の報道官も「中国に見に来てほしい」と新たな貸与を否定するような発言を行ったことを紹介している。
その一方で、日本国内ではパンダとの別れを惜しむ声が高まるも、世論調査では高市内閣の支持率が70%以上を維持しており、台湾への軍事支援を容認する声も賛成が反対を上回るという「中国側の期待に反する」結果になったと指摘。高市首相は1月23日に衆議院を解散し、2月8日の総選挙に備えるなど一層強気な姿勢を示していると伝えた。
記事は、中国による経済制裁の効果についても疑問を提起。水産物の禁輸や訪日客の40%削減、軍民両用製品の輸出制限などが実施されたものの、外国人観光客総数は前年比で増加しており、多くの日本人がむしろオーバーツーリズムの解消を歓迎している側面があると報じた。
さらに、輸出関連措置も現時点で経済的影響は限定的であり、これらが総選挙にマイナスの影響を与えることはないと予測した。そして、仮に高市首相が選挙で圧勝すれば、中国側が威嚇政策の修正を余儀なくされ「再びパンダが関係改善の使命を担って来日する可能性がある」と結んでいる。(編集・翻訳/川尻)











