2026年2月19日、台湾メディア・自由時報は、第2次内閣を発足させた高市早苗首相が、施政方針としてレアアース開発などを重点とした経済安全保障の強化を打ち出したことを報じた。
記事は、高市首相が来月予定する訪米時にトランプ米大統領とレアアース開発における協力を深め、総額5500億ドル(約85兆2500億円)の対米投資を実行する方針であると紹介。
その上で、高市首相が19日の記者会見において、日中両国の緊張が高まるにつれて米国との経済安全保障協力の強化が極めて重要であり、特にレアアース開発分野での連携が不可欠だと明言したことをAP通信の報道として紹介している。
また、レアアースが電動車モーターや風力発電機、半導体製造装置、さらには最新鋭戦闘機に不可欠な戦略的重要材料でありながら、世界的な供給網が中国に高度に集中している現状に言及。日米が連携して代替供給網を構築することにより、台湾海峡などでの地政学的衝突が生じた際の中国による「レアアース圧力」を回避する目的があると解説した。
記事は、総額5500億ドルに及ぶ対米投資について、高市政権がトランプ政権との同盟関係を確固たるものにするための包括的なパッケージであると指摘。このうち第一弾として確定した360億ドル(約5兆5800億円)の投資先は、オハイオ州の天然ガス工場、メキシコ湾の原油輸出施設、合成ダイヤモンド製造拠点の3大プロジェクトであり、ラトニック米商務長官がこれを確認したと伝えている。
さらに、日本企業が政府方針に協力し、サプライチェーンと資本の重心を北米へシフトさせることで地政学的な安全保障を得ようとしていると解説した。
記事はその背景として、対中強硬派とみられる高市首相がかつて、中国が台湾に軍事行動を起こした場合に日本が対応する可能性を示唆し、北京の強い反発と経済報復を招いたことに言及した。
そして、衆議院で定数の3分の2を超える議席という盤石な基盤のもとで再選を果たした高市首相の下、対中強硬路線は継続すると予想されており、日米台の半導体・レアアース供給網における連携がさらに緊密になるとの見方が強まっていることを伝えた。
一方で記事は、こうした動きが地政学的リスクプレミアムの上昇を招く可能性があるとの見方も併せて紹介している。(翻訳・編集/川尻)











