卓球のアジア選手権(ウズベキスタン・タシケント)男子シングルスで連覇を果たした張本智和が、中国メディアのインタビューで中国の樊振東(ファン・ジェンドン)に敗れたパリ五輪準々決勝の試合に言及した。

25日の決勝で中国のカットマン・李天陽(リー・ティエンヤン)にゲームカウント3-2で逆転勝利を収めた張本は「(逆転できたのは)彼のカットにだんだん慣れてきたということだと思います。

韓国のカットマンともラバーが違いますし、カットの回転がかかっているのか、かかっていないのかも違うので、自分自身も少し混乱していたのかもしれません。ただ、2ゲームを戦って、特に第2ゲームは奪われたんですけど9点まで追い上げて、だんだん自信が付いてきました。自分ならドライブで持ち上げられると思いました」と語った。

また、今大会では最終第5ゲームまでもつれる試合が3度あったことを聞かれると、「今回は5ゲームマッチで、7ゲームマッチよりも最終ゲームまでもつれ込む可能性が高かったと思います。スコアだけを見ると3-2で、あと1ゲームという差に見えます。でも、パリ五輪で樊振東選手に3-4で負けた試合もそうですが、僕は1ゲームの差だったとは思っていません。実際には2、3ゲーム分くらいの差があったかもしれません」と言及した。

その上で、「今回の試合も同じです。最後は接戦になりましたが、そこで必要になる1点を取るためには、何年、何カ月にもわたる練習や試合を通じて、経験を積み重ねていく必要があります。スコアだけを見れば、あと一歩の差だったと感じるかもしれません。でも、こうした経験は、これまで自分が勝った試合も負けた試合も含め、大きな大会や小さな大会で積み重ねてきたものです。最終ゲームは怖さもありますが、最後は自分の経験と実力、能力を信じることができたと思います」と語った。

張本は、「アジア選手権という大きな大会で2度も金メダルを獲得するのは、本当に簡単なことではありません。自分でも信じられないくらいすごいことだと思いますし、自分を褒めたいと思います」とした上で、「ポイントや世界ランキングも大切ですが、ポイントは1年経てば消えてしまいます。でも、アジア選手権の金メダルや五輪のメダルは、永遠に自分の手元に残ります。だからこそ、WTTの主要6大会に加えて、WTTファイナルズ、全日本選手権という、この8つの大きな大会で優勝したいと強く思っています」と述べた。

中国のSNS・微博(ウェイボー)では「張本智和が再びパリ五輪で樊振東に敗れたことに言及」が一時トレンド上位に入った。中国のネットユーザーからは「わずかな差に見えても、実際の差は大きい」「これは名言」「23歳にしてこの境地に達するとはすごい」「憧れの相手(樊)との対戦は忘れられないんだろうな」「最終ゲームは経験とメンタルの強さで勝ち切った。張本は本当に大きく成長したな」「張本にとってあれほどつらかったパリの記憶は胸に刻まれていることだろう。こういう選手は本当に怖い。考え方もメンタルも、常に成長し続けている」など、称賛の声が上がった。

また、「本当にその通り。ポイントは獲得してもいずれ失効してしまうけど、大会で獲得したタイトルやメダルはずっと自分のものとして残る」「確かにそうだ。興行大会でどれだけ優勝しても数年後には誰が優勝したのか覚えている人は少ない。

でも、こういう大きな大会は開催されるたびに過去の優勝者が振り返られる」「張本は本当に言葉選びが上手で、『哲学者』と呼ばれるのも納得。ポイントの高い大会を狙って出場する選手もいる中で、ポイントはいずれ失効するけれどアジア選手権の優勝という栄誉はずっと残るということを理解している。自分が何を大切にすべきかよく分かっていて、本当に考え方がしっかりしている」といったコメントも寄せられた。(翻訳・編集/北田)

編集部おすすめ