2026年10月29日、香港メディア・香港01は、人工知能(AI)需要でメモリー価格が高騰する中、米HPや台湾のASUS、エイサーなど世界のPCメーカーが生産の一部を東南アジアから中国に戻していると報じた。

記事は、日経アジアが28日に伝えた内容として、各社がタイやベトナムの生産ラインの一部を中国に移し、中国の受託製造会社を再び活用してコスト上昇に対応しようとしていると紹介。

世界3位のデルも中国回帰を検討しているとした。

そして、背景には部品価格の高騰があるとし、DRAMの価格が1年間で少なくとも8倍に上がり、CPUなども値上がりしているというあるゲーミングPCメーカー幹部の話に言及。PCの部品コストは、500~699ドル(約7万8900~11万円)の主力機種では2025年1~3月期の約435ドル(約6万8700円)から26年7~9月期には699ドル(約11万円)に、500ドル(約7万8900円)未満のエントリー機種では275ドル(約4万3400円)から471ドル(約7万4400円)に上がったと伝えている。

記事は、主要PCメーカーに半導体を供給する企業幹部の話として、メモリーなどの値上がりをメーカーが自ら吸収するのが難しくなっており、より安い価格を求めて中国企業との連携を拡大していると指摘。同幹部が「コスト面の状況が改善しなければ、中国での生産能力をさらに増やす可能性がある」と語ったことを紹介した。

また、従来のPC受託製造大手が利益率の高いAIサーバー事業に生産能力を振り向けていることで中国企業に商機が生まれており、アップル製品の受託製造大手・立訊精密と六聯智能の合弁会社「LuxPC Union」がこの1年でHPやデル、ASUSから受注したと報じている。

記事はその上で、米国が仕掛けた対中貿易摩擦の影響で、欧米企業が中国以外にも生産拠点を設ける「中国+1」戦略を進めてきたが、今回の動きはこの戦略の揺り戻しを意味すると指摘。中国のサプライチェーンには効率的な生産体制や熟練した労働者など代えがたい強みがあると主張し、中国産メモリーをより割安に提供できると伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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