会社に行くと、中澤星児が私に干し蕎麦を手渡してきた。なんだ星児、どういう風の吹き回しだ……と思いきや!
先日、星児が集中的に北陸取材をしていたのだが、その時お世話になった「金沢のサラリーマンの松下さん」から託された蕎麦であるという。
パッケージを見ると「越前そば」。越前そばといえば……福井やん! いったいなぜ金沢の松下さんが福井の越前そばを……?
製造者は「友吉製粉製麺」で、まごうことなき福井県。ちなみに福井の西武百貨店で購入したらしく、価格は税込378円だったとのこと。
松島さんいわく、「生まれも育ちも40年ほど金沢なのですが、蕎麦は越前そばが好きという感じです。福井の蕎麦は日本一だと思っていますのでよろしくお願いします!」とのこと。
金沢の男が推す福井の蕎麦とは一体いかなるものなのか。
どれどれ……
って!
長え! たぶん連載史上最長!
一般的な干し蕎麦が20~21cmであるのに対し、
なんとこれは28cm! 鍋の直径より大きい!
……でも、
すぐにしんなりと湯に潜った。そして茹でること8分(これまた長え!)……
はい完成~。
して、そのお味は──
うん、いい! つるつるっと、のどごしよくて。蕎麦の味と、やまいもの味もする。そして、つゆによくからむ!
「家そば」か「外そば」かなら「外」でしょう。
なんというか、「素直な蕎麦だな~」と思った次第。
だが!
今回の蕎麦、私にはどうしても体験したい食べ方があった。
それこそが、パッケージにも書いてある「福井名物おろしそば」である。
一応ネットでも調べて……なるほどなるほど、わたし元蕎麦屋、おまかせあれ。
こんな感じでしょう。
つゆをぶっかけ……
超絶うまそう!
んで、食べてみたところ……
これや!!!!!!!!!!!!!
絶対にこれ!!!!!!!!!!!
この蕎麦は、「おろしそば」のために生まれてきたといっても過言ではない。おろしにしたら、「完全に外」にまでレベルアップ!
完全にさっきとは別人! 水を得た魚というか、おろしを得た蕎麦というか!(←そのまんまじゃないか)
おろしそばにすることにより、ようやく「器に収まった」というか。
結論的には、モーレツにウマイ!
「もり」だと「素直」だったけど、「おろし」にしたら「めっちゃイキイキ」な感じになった。
ということで、これ、絶対おろし。おろし用にチューニングされている蕎麦なのかなぁ……なんて思うほどに。
ありがとうございました! ごちそうさまでした!
いつか福井に行って、本場の「おろしそば」も食べてみたい。
また行きたいところが増えた。島根、鳥取、そして福井。今年は忙しくなるぞ~!٩( ᐛ )و
執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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