2016年4月、ロンドンを皮切りに、ニューヨーク、シカゴ、ラスベガス、ナッシュビル、シドニーと世界各地で開催されているザ・ローリング・ストーンズのバンド史上初となる大規模な企画展「Exhibitionism ─ザ・ローリング・ストーンズ展」が、3月15日から5月6日まで、東京・TOC五反田メッセにて開催中だ。ニューヨーク開催時の模様をローリングストーン誌が取材した記事を紹介する。
有名になる前のザ・ローリング・ストーンズはどのような生活を送っていたのだろうか?相当だらしのない生活を送っていたようだ。
ザ・ローリング・ストーンに関するアイテムの企画展『Exhibitionism-ザ・ローリング・ストーンズ展』。1962年と1963年にミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ブライアン・ジョーンズが同居していた、かの有名なチェルシーのアパートを再現したものが公開され、汚れた食器の山や散らばったビール瓶、割れた卵、整えられていないベッド、積み重なったウィリー・ディクソンやマディ・ウォーターズなどのミュージシャンのレコード、山になった汚れたものなどが再現されている。
2016年、先立ってロンドンで開催された『Exhibitionism』は、ニューヨークではウェスト・ヴィレッジのアートギャラリー、インダストリアの2フロアを利用し、かつてないほど詳細にバンドの歴史を感じることができる内容だった。この企画展では半世紀分以上の楽器、衣装、手書きの歌詞、アートワークなど様々なアイテムが展示され、バンドのデビュー・シングル「カム・オン」をレコーディングしたロンドンのオリンピック・スタジオも再現されている。
「メンバーがとても気に入ってくれて、ありがたいよ。本当に実現してくれて、その出来栄えに喜んでくれたから本当にうれしいことだ」とキュレーターのアイリーン・ギャラガーはロンドンでの企画展についてローリングストーン誌に笑いながら語った。
ストーンズの歴史を要約したビデオで始まり、その直後には再現された彼らのお粗末なアパートへと移るが『Exhibitionism』は時代順ではなくテーマ別にバンドの芸術性を展示している。コーナーの1つではメンバーの人間性や私物に焦点が置かれ、リチャーズのミニチュアサイズの日記やハーモニーのビンテージ・ギター、ワッツの初期のドラムセットや「悪魔を憐れむ歌」で使ったパーカッション、ブライアン・ジョーンズのダルシマー、彼らが活動初期頃に手書きで回答したファン雑誌のアンケートなどが公開されている(ジョーンズ以外のメンバーは「好きなもの」に「女の子」と答えていたり、ジャガーとリチャーズが「好きなシンガー」に共にチャック・ベリーとジミー・リードと答えているのは興味深い)。
別のコーナーではバンドの楽器と歌詞に焦点を当てている。ジャガーの10点のハーモニカが、ハーモニカの練習でたまるストレスに関する彼のおもしろいコメントと共に展示されている。
2階では、デザイナーのジョン・パッシェによるバンドの唇ロゴのオリジナルデザインや、『GRRR!~グレイテスト・ヒッツ1962-2012』の巨大なゴリラの絵を描いたシェパード・フェアリーとウォルトン・フォードのオリジナル作品など、ストーンズのアートワークが中心となっている。
バンドのアルバムのジャケットがどのようにできたかを見ることができるコーナーはこの企画展の特におもしろい点の1つである。『女たち』のアートワークが影響を受けた雑誌エボニーの1978年のウィッグの広告がそのレコードのダイカット・スリーブの校正刷りと並んでいる。アンディ・ウォーホルの男性の胴体のポラロイド写真は『スティッキー・フィンガー』の横で”膨れ上がって”いる。『ラヴ・ユー・ライヴ』のウォーホルの写真と校正刷りも展示されている。また『メイン・ストリートのならず者』のコラージュの元の写真やジャガーとワッツが共作した戦闘機のデザインのツアー用アートのコンセプトスケッチも展示されている。
別の部屋では、今までに出た数々のストーンズのドキュメンタリーやライブ映画をマーティン・スコセッシが語り、そしてこき下ろす新作映画がフィーチャーされている。
また別の魅力的な部屋には長年の間に着用してきた主な衣装が展示されている。ビートルズをまねて全員で同じ衣装にした時のジョーンズのチェッカー柄のジャケットが、見栄えを改良しようと彼らがカーナビ―・ストリートでのショッピングで選んだその他の衣装と共に飾られている。また別のところにはバンドのグラムでサイケデリックな衣装、そしてジャガーの”オメガ”のジャンプスーツやケープなどのアイコニックな衣装も展示されている。
次のコーナーにはバンドのバックステージ・エリアが再現されている。機材ケースが置かれていて、そのうちいくつかはかなり古いものであったり、様々な国の時間にセットされた時計が入っていたりする。衣装用ラックには様々なジャガーの衣装が、内側にそれぞれの名前が派手に書かれたウッドとリチャーズのギターケースには彼らの機材が入っている。そして、2013年のハイド・パークでの「サティスファクション」の3Dライブ映像が上映される部屋へと続く。
『Exhibitionism』はワッツのおもちゃのドラムセット、リチャードのカセットレコーダー、ウッドの手書きのセットリストなどの様々なストーンズ関連アイテムで締めくくられる。このすべてを通して、誰もが知っているようなことや彼らの風変わりな個性など、驚くほど詳細にザ・ローリング・ストーンズを知ることができるのだ。
これがこの企画展が場所を移動する1回目ということで(ニューヨークの次はシカゴ、そして西海岸のどこかに行き、それからオーストラリアに向かう)インダストリアに設営するにあたっての最大の問題はそのスペースであった。「ロンドンでは白い箱型のギャラリーを使ったんだけど、ここは工場の倉庫的な雰囲気でより狭いから少し縮小しなければならなかったんだ。でもここもいい感じだよ。無駄な加工が一切されてなくてこの空間自体がすごくエネルギーを持っている」とギャラガーは語る。
ロンドン会場の企画にはストーンズのメンバーが大きく関与した。
リチャードは1962年の彼らのアパートの再現に特に熱心で、「『わお、家に帰ってきたよ』って彼は言っていた」とギャラガーは言う。
Exhibitionismーザ・ローリング・ストーンズ展
delivered by DHL / official Japan sponsor 才能発掘アプリ Fairchance
開催会場:TOC五反田メッセ(東京都品川区西五反田6-6-19)
開催期間:2019年3月15日(金)~5月6日(月・振休)
【平日・土・祝前日】11:00~20:00 *最終入館時間19:30まで
【日・祝日】11:00~18:00 *最終入館時間17:30まで
OFFICIAL WEBSITE : https://stonesexhibitionism.jp/
OFFICIAL Twitter : https://twitter.com/trsejp
OFFICIAL Facebook : https://www.facebook.com/trsejp
アジア唯一の開催という日本開催を見逃すな。
有名になる前のザ・ローリング・ストーンズはどのような生活を送っていたのだろうか?相当だらしのない生活を送っていたようだ。
ザ・ローリング・ストーンに関するアイテムの企画展『Exhibitionism-ザ・ローリング・ストーンズ展』。1962年と1963年にミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ブライアン・ジョーンズが同居していた、かの有名なチェルシーのアパートを再現したものが公開され、汚れた食器の山や散らばったビール瓶、割れた卵、整えられていないベッド、積み重なったウィリー・ディクソンやマディ・ウォーターズなどのミュージシャンのレコード、山になった汚れたものなどが再現されている。
2016年、先立ってロンドンで開催された『Exhibitionism』は、ニューヨークではウェスト・ヴィレッジのアートギャラリー、インダストリアの2フロアを利用し、かつてないほど詳細にバンドの歴史を感じることができる内容だった。この企画展では半世紀分以上の楽器、衣装、手書きの歌詞、アートワークなど様々なアイテムが展示され、バンドのデビュー・シングル「カム・オン」をレコーディングしたロンドンのオリンピック・スタジオも再現されている。

「メンバーがとても気に入ってくれて、ありがたいよ。本当に実現してくれて、その出来栄えに喜んでくれたから本当にうれしいことだ」とキュレーターのアイリーン・ギャラガーはロンドンでの企画展についてローリングストーン誌に笑いながら語った。
ストーンズの歴史を要約したビデオで始まり、その直後には再現された彼らのお粗末なアパートへと移るが『Exhibitionism』は時代順ではなくテーマ別にバンドの芸術性を展示している。コーナーの1つではメンバーの人間性や私物に焦点が置かれ、リチャーズのミニチュアサイズの日記やハーモニーのビンテージ・ギター、ワッツの初期のドラムセットや「悪魔を憐れむ歌」で使ったパーカッション、ブライアン・ジョーンズのダルシマー、彼らが活動初期頃に手書きで回答したファン雑誌のアンケートなどが公開されている(ジョーンズ以外のメンバーは「好きなもの」に「女の子」と答えていたり、ジャガーとリチャーズが「好きなシンガー」に共にチャック・ベリーとジミー・リードと答えているのは興味深い)。
別のコーナーではバンドの楽器と歌詞に焦点を当てている。ジャガーの10点のハーモニカが、ハーモニカの練習でたまるストレスに関する彼のおもしろいコメントと共に展示されている。
リチャーズが「悪魔を憐れむ歌」で使った(そして演奏中に壊した)1972年製のフェンダー・テレキャスターや、かの有名な1967年の麻薬捜査の後、刑務所に行くのを待つ中、アシッドをキメながらペイントしたレス・ポールも展示されている。ロン・ウッドのギターも数点公開される予定であるが、彼が最近のツアーで使っていたので運営はローリングストーン誌のプレ・オープン・イベント時に到着するのを待っている。
2階では、デザイナーのジョン・パッシェによるバンドの唇ロゴのオリジナルデザインや、『GRRR!~グレイテスト・ヒッツ1962-2012』の巨大なゴリラの絵を描いたシェパード・フェアリーとウォルトン・フォードのオリジナル作品など、ストーンズのアートワークが中心となっている。

バンドのアルバムのジャケットがどのようにできたかを見ることができるコーナーはこの企画展の特におもしろい点の1つである。『女たち』のアートワークが影響を受けた雑誌エボニーの1978年のウィッグの広告がそのレコードのダイカット・スリーブの校正刷りと並んでいる。アンディ・ウォーホルの男性の胴体のポラロイド写真は『スティッキー・フィンガー』の横で”膨れ上がって”いる。『ラヴ・ユー・ライヴ』のウォーホルの写真と校正刷りも展示されている。また『メイン・ストリートのならず者』のコラージュの元の写真やジャガーとワッツが共作した戦闘機のデザインのツアー用アートのコンセプトスケッチも展示されている。
別の部屋では、今までに出た数々のストーンズのドキュメンタリーやライブ映画をマーティン・スコセッシが語り、そしてこき下ろす新作映画がフィーチャーされている。
また別の魅力的な部屋には長年の間に着用してきた主な衣装が展示されている。ビートルズをまねて全員で同じ衣装にした時のジョーンズのチェッカー柄のジャケットが、見栄えを改良しようと彼らがカーナビ―・ストリートでのショッピングで選んだその他の衣装と共に飾られている。また別のところにはバンドのグラムでサイケデリックな衣装、そしてジャガーの”オメガ”のジャンプスーツやケープなどのアイコニックな衣装も展示されている。
ストーンズがコラボレートしたアレキサンダー・マックイーンやクリスチャン・ディオール、(「悪魔を憐れむ歌」を歌う時にジャガーが着用するケープをデザインした)ローレン・スコットなどのハイエンドのファッション・デザイナーによる上品なフリルがついたような衣装に特化した部屋もある。
次のコーナーにはバンドのバックステージ・エリアが再現されている。機材ケースが置かれていて、そのうちいくつかはかなり古いものであったり、様々な国の時間にセットされた時計が入っていたりする。衣装用ラックには様々なジャガーの衣装が、内側にそれぞれの名前が派手に書かれたウッドとリチャーズのギターケースには彼らの機材が入っている。そして、2013年のハイド・パークでの「サティスファクション」の3Dライブ映像が上映される部屋へと続く。

『Exhibitionism』はワッツのおもちゃのドラムセット、リチャードのカセットレコーダー、ウッドの手書きのセットリストなどの様々なストーンズ関連アイテムで締めくくられる。このすべてを通して、誰もが知っているようなことや彼らの風変わりな個性など、驚くほど詳細にザ・ローリング・ストーンズを知ることができるのだ。
これがこの企画展が場所を移動する1回目ということで(ニューヨークの次はシカゴ、そして西海岸のどこかに行き、それからオーストラリアに向かう)インダストリアに設営するにあたっての最大の問題はそのスペースであった。「ロンドンでは白い箱型のギャラリーを使ったんだけど、ここは工場の倉庫的な雰囲気でより狭いから少し縮小しなければならなかったんだ。でもここもいい感じだよ。無駄な加工が一切されてなくてこの空間自体がすごくエネルギーを持っている」とギャラガーは語る。
ロンドン会場の企画にはストーンズのメンバーが大きく関与した。
デザインミーティングにも参加し、ジャガーはあらかじめすべてのビデオをチェックし意見を出した。他のメンバーも展示するものに関するアイデアを出した(チャーリー・ワッツは昔着ていたマリアッチ風のシャツは展示しないように言ったようだ)。
リチャードは1962年の彼らのアパートの再現に特に熱心で、「『わお、家に帰ってきたよ』って彼は言っていた」とギャラガーは言う。
Exhibitionismーザ・ローリング・ストーンズ展
delivered by DHL / official Japan sponsor 才能発掘アプリ Fairchance
開催会場:TOC五反田メッセ(東京都品川区西五反田6-6-19)
開催期間:2019年3月15日(金)~5月6日(月・振休)
【平日・土・祝前日】11:00~20:00 *最終入館時間19:30まで
【日・祝日】11:00~18:00 *最終入館時間17:30まで
OFFICIAL WEBSITE : https://stonesexhibitionism.jp/
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