所変われば品変わると言うように、土地が違うと習慣も違うもので、同じ「モノ」でも日本と中国ではその価値が大きく変わるケースもある。中国メディアの快資訊はこのほど、「中国の農家が雑草と見なして、誰も顧みない植物が、日本では高額で売られている」と紹介する記事を掲載した。


 記事が紹介したのは「ミョウガ」だ。日本では特に夏の時期には薬味として欠かせない植物だが、中国では南方を中心に広く見られる一般的な植物だ。和え物にしたり炒めたりして食べることもあるが、生命力が非常に強くて、どこでも生えてくるので中国の農家からは「嫌われ者」になっており、雑草扱いされているという。そのため、中国でもミョウガは売ってはいるものの非常に安いそうだ。

 しかし、同じミョウガが日本では「とても人気だ」と記事は伝えた。ミョウガには胃腸の調子を整え、風邪予防やのどの痛みを抑える作用があり、肌のうるおいを保つのでアンチエイジングが期待できるので、日本では特に女性に人気だと紹介した。

 こうした効能ゆえに「日本ではミョウガが高い値段で取引されている」と記事は伝えた。確かに、スーパーで売っているミョウガは大きさや重さの割に高めの野菜と言えるだろう。これは、ミョウガは鮮度が落ちやすく管理保管や輸送にコストがかかるためでもあるのだが、記事は「日本ではミョウガの人気が高いうえに、土地面積が小さいので収穫量が少ないため、需給のバランスで値段が高くなる」と説明した。

 日本では古くから親しまれてきたミョウガはショウガ科ショウガ属なのでショウガの仲間だ。しかし、中国ではショウガは料理でよく使われるのにミョウガはあまり食されないというのも不思議な話だが、中国人からすると雑草のようなものが日本では高額で販売されていることの方が不思議に感じるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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