日本人が最も多く住んでいる国は米国で、外務省によると2019年10月の時点で約44万人が住んでいた。2番目に多いのが中国で、11万人以上の日本人が住んでいたが、中国のなかで日本人が最も多く住む都市は「上海」だ。
実際、上海には「日本人街」とも呼ばれる日本に関係する店がずらっと立ち並んでいる通りもあるほどで、いかに多くの日本人が上海で暮らしているかがよく分かるだろう。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、上海にある日本人街について紹介する動画を配信した。
配信者が紹介したのは、上海市の西側に位置する古北エリアにある「古北新区」という高級住宅街だ。日本領事館もあって、この付近には日本人をはじめ、多くの外国人が住んでいる。配信者は「このエリアには十数万人の日本人が住んでいる」と伝えているが、これは明らかに誇張した数字だが、中国人からすれば、それだけこの一帯には日本人が多くいるように感じるのだろう。
動画では、古北新区のマンションは高級で見た目にもきれいな造りであり、道路は緑化もされていて環境が非常良いと伝えている。そして、近くには多くの日本に関係する店が並んでいるが、動画に映っている日本料理店やマッサージ店などの看板には、中国語のほかに日本語も使用されていて、明らかに日本人向けの店であることが見て取れる。
さらに動画では「なぜ日本人は上海に集まるのか」と問いかけているが、これは「上海には日本人にとって暮らしやすい環境がある」こと、「上海がビジネスの中心地であり、多くの日本企業が上海周辺に進出していること」、「日本からのアクセスが良いこと」が挙げられるだろう。外国人のすべてが上海に集まるわけではなく、韓国人はむしろ北京など中国北部に多いと言われ、またアフリカ人は貿易が活発な広東省に多いと言われている。
確かに、今でも上海には多くの日本人が住んでいるが、最近では上海の日本人居住者がどんどん減っていると言われるのも事実だ。これは新型コロナウイルスの流行前からの傾向のため、この流れはこの先も続くのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)