中国では近年、ネット通販が急激に成長したことで、リアル店舗は苦戦を強いられている。経営が成り立たなくなって廃墟となったショッピングモールも多いと言われるが、そんななかでも日系企業のショッピングモールは大人気で多くの客を集めているという。
中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、湖北省武漢市内にある日系ショッピングモールの人気が凄まじいと紹介する動画を配信した。その理由を分析している。

 動画が紹介している武漢市内にある日系ショッピングモールは確かに大盛況で、動画を見ると「どこを見ても人だらけ」なのが良く分かる。この人気の理由の1つとして動画では、「無料の大型駐車場」を挙げている。中国系のショッピングモールでは、一定金額以上の買い物をしないと無料にならないところがほとんどなので、無料駐車場にすれば気軽に来られると感心した。

 また、1階にかなり大きなフードコートを設けているのが大きな特徴だと指摘した。中国系のショッピングモールでは普通、1階が高級化粧品や宝石売り場となっているが、フードコートにすることで「とても庶民的」に感じて入りやすくなるそうで、これが戦略なのだろうと分析している。

 このほか、3階は子どもをターゲットとしたフロアとなっているが、子どもの安全を考えて廊下がじゅうたん敷きになっていると指摘した。「このような配慮は中国人には思いつかないし、思いついても実行できない」と違いを強調している。また、店内に座って休めるイスがとても多いことも中国系のショッピングモールとは違うと紹介した。中国系のショッピングモールでは、買い物せずに休むだけの人が大勢訪れることを警戒してイスをあまり置かないようだ。

 この動画を見た中国のネットユーザーからは「日本人は客を神様としているが、中国ではスローガンだけで実践していないのだから当たり前」、「日系の店なら偽物を販売することはないからだよ」、「細部への配慮が勝敗を決していると思う」などの感想が寄せられ、日系ショッピングモールの人気は当然だと思ったユーザーが多いようだった。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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