中国のポータルサイト・網易に27日、中国の最新ステルス戦闘機J−20や有人宇宙船の神舟12号などについて「日本の技術がないと作れないのか」とする記事が掲載された。
 
 記事は、西側メディアからこのほど、中国の工業用工作機械は全て日本からの輸入に頼っているとの報道があったと紹介。
「この情報は一体本当なのか、ウソなのか。まさか、J−20戦闘機や神舟12号にも日本の技術が用いられているとでも言うのだろうか」と疑問を提起した。

 その上で、日本の最新データによれば今年5月に日本の工作機械業界が受けた中国からの注文総額は387億円にのぼり、確かに中国の工業が今なお日本の設備に大きく依存していることを指摘する一方で「だからといって、中国の軍需工業体系が日本の工作機械に大きく依存している訳ではない」と主張。日本から中国に輸出される工作機械の大多数は小型の民間用であり、そもそも兵器の製造や建造に用いることは不可能なのだと伝えている。

 また、戦闘機や空母の建造に用いられるような大型の工作機械は各国にとって非常に大切な設備であり、簡単に輸出することなど不可能だとし、仮に輸出を行ったとしても非常に厳しい使用制限が課せられることになるため、輸入するよりも自前で設備を研究開発した方がまだハードルが低いと解説した。

 さらに、このような大型の工作機械を生産する能力は日本になく、仮に生産できたとしても米国から制裁を受ける危険性を顧みず中国に販売するようなことはあり得ないとしている。
 
 記事は、中国が現在日本から大量に輸入している工作機械は民間用のミドルレンジ、あるいはローエンドのものが大半であり、最先端の高性能品を輸入してるわけではないと伝え「日本の工作機械がなくなったからといって、中国の工業体系が完全崩壊するわけではないのである」と結んだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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