鉄道や航空機、バスなどの交通機関において、需要が多く収益性の高い区間を「ドル箱路線」と言うが、中国メディアの快資訊はこのほど、世界の高速鉄道路線には「3本のドル箱路線がある」と伝え、そのうちの2本が中国にあり、もう1本は「日本にある」と紹介する記事を掲載した。
記事はまず、中国高速鉄道の総営業距離は2020年末の時点で3万7900キロに達し、中国全土を網羅していると伝えた。
そんな数多くの高速鉄道路線のうち、「ドル箱路線」と呼べる路線が中国には2本あると記事は紹介した。その1つが「北京ー上海間の高速鉄道」だ。2011年6月30日に開通したこの路線は、2014年に黒字となり、2019年には348億5600万元(約5900億円)の営業収入になったという。
もう1つの路線は「広州・深セン間の高速鉄道」だ。約150キロの区間だが運賃は他の路線と比べると高めで、本数が非常に多く、しかも常に満席だと伝えた。この大きな需要ゆえに運賃が高めなのはやむを得ないとしている。
そして記事は、日本にも「ドル箱路線」があり、それは東京と大阪を結ぶ東海道新幹線だと紹介。「東京と大阪という2つの大都市を結ぶ東海道新幹線は日本経済の大動脈と呼ばれている」と強調し、東海道新幹線は営業利益率が高く、開業からわずか数年で黒字を達成した正真正銘の「ドル箱路線」だと指摘しつつも、新幹線は運賃が非常に高いので黒字化は当然だと主張し、この点で北京・上海間高速鉄道は運賃が安いのに黒字化しているので、より称賛に値すると自画自賛した。
とはいえ、中国高速鉄道は記事が紹介したドル箱路線以外は、ほとんどが赤字路線だと言われており、ごく一部が黒字でも焼石に水なのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)