中国高速鉄道は、2007年に導入されてからまだ10年あまりしか経っていないが、すでに中国全土に鉄道網が張り巡らされ、一帯一路プロジェクトで諸外国ともつながろうとしている。中国メディアの百家号は7月29日、中国高速鉄道の成功術を紹介する記事を掲載した。


 記事はまず、中国が初めて海外輸出に成功した「トルコ高速鉄道」について紹介した。思いがけず日本を出し抜くことができ、後発にも関わらず日本を超えた決定的な瞬間だったと興奮気味に伝えた。記事はこれを「逆転」と表現し、「何も手にしていなかった中国が、逆転した方法」を紹介している。

 成功の理由は、「世界の高速鉄道産業をリードしていた日本との差を認めたうえで、自主開発をあきらめて技術移転の方向に舵を切った」ことだという。自主開発できないのなら、他国の進んだ技術を取り入れるしか方法はないわけだが、記事は他国から技術を取り入れるという中国のこの決定は「結果的に非常に賢く、正しかったことが証明された」と大げさに自賛した。

 さらに「中国の学ぶ力」が強かったおかげでもある、と主張している。他国の技術を学び、技術を自分のものにして、より優れた技術を開発するまでに至ったと伝えた。今では海外よりも進んだ技術があるため、もう他国に頼る必要はなくなった、と豪語している。

 記事が「他国」としているのは、主に日本のことを指しているのだろう。高速鉄道の元祖とも言える存在の日本を、中国は何かと一方的にライバル視してきた。何でも世界一になることが好きな中国としては、これからも日本をライバル視してくるのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
編集部おすすめ