中国のポータルサイト・網易に4日、「日本人はどうして愛国を口にしようとしないのか」とする記事が掲載された。
記事はまず、戦後70年以上が経過した現在においても日本は戦争の暗い影から完全に抜け出せておらず、「愛国」という言葉を口にしたがらない傾向があると紹介。
そして、終戦後に占領した米国によって日本人の強烈な民族的思想は徹底的に取り除かれ、民間では平和のみを考える様になり、政府も対外拡張によらない発展の道を進むことになったとし、そのプロセスを通じて日本人はそれまで熱狂してきた「愛国」という言葉に対してなんらポジティブなイメージを抱かなくなり、口に出す人もいなくなったとした。
歳月を重ねるごとに薄れていく日本人の愛国心を危惧した近年の日本政府は、「愛国」という言葉を教科書に記載して若い世代の愛国教育を進めようとしているものの、戦後の日本世論では「愛国」に強い反感を抱く人が多く、政府の目論見は実現が難しい状況であると伝えた。
記事は、戦後日本は平和発展の道を進んできたものの、一部の政治家は自らの利益のために「愛国」という言葉を用いて他国への敵視を煽り立てていると主張。一方で、日本の市民は戦後70年以上の平和教育や経済発展を経たことでもはや政治的な事柄に関心を抱かなくなり、自分の日々の暮らしさえ安定していればいいという考えのもとで生きているのだと論じた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)