日本は第2次世界大戦の敗戦で廃墟と化したが、その後に急速な復興を成し遂げた。2010年に中国に追い抜かれるまで、実に42年にわたって国内総生産(GDP)で世界第2位の地位を保ってきた。
中国メディアの網易はこのほど、「日本は廃墟の中から勃興し、なぜ42年間も世界2位でいられたのか」と問いかけ、その理由について分析する記事を掲載した。

 まず記事は、1952年に主権を回復した日本は、米国の支持のもと経済復興に本格的に着手したと紹介した。そして、日本は「朝鮮特需で大きく稼いだ」とし、1955年にはすでに経済の主要指標が戦前のレベルを超えるまでに回復し、このころに神武景気となったと伝えている。

 そして、1960年には「所得倍増計画」が打ち出され、日本経済はさらなる発展を遂げ、ドイツを超えて世界第2位のGDPとなり、42年間もその地位を保ったと指摘した。

 この理由について記事は、徹底した経済や産業モデルの転換を図ったことに加え、「運もよかった」と分析した。戦後は科学技術革命と石油文化が出現し、米国主導による貿易システムができたことで日本は貿易立国になったと説明している。しかも、このころの日本は労働力が豊富で国民全体の民度も高く、日本はこうしたチャンスをうまくつかんで社会問題も解決しながら経済成長を遂げたとした。

 これに加えて、日本は「教育を重視」したことも経済成長に大きく寄与したと指摘し、優秀な人材が次々と出て日本の工業化の基礎となったと強調した。同時に国の基礎となる「農業も重視」し、都市との格差を解消して農村部が豊かになったため、日本は社会も政治も安定したと解説している。さらに、企業による「絶え間ない技術革新」も重要な要素だったとしている。

 こうして見ると、日本の戦後の復興は様々な要素が関係していたと言えそうだ。今は新型コロナ対策と経済再生が課題となっているが、ぜひとも以前のような輝きを取り戻してもらいたいものだ。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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