最近、韓国が先進国の仲間入りを果たしたためか、中国では「どんな国が先進国になれるのか」について、いろいろな意見が交わされている。アジアで最初に先進国入りした日本の場合、どうやって先進国になったのだろうか。
中国メディアの快資訊にはこのほど、「資源の少ない日本が先進国になれたのはなぜか」と題する記事が掲載された。

 記事はまず、日本は正真正銘の先進国だと伝えている。一般的に「工業化レベル、技術レベル、経済レベルの高い国」が先進国と見なされるが、日本は確かにすべての条件をクリアしていると指摘した。それに国際的な8つの機関に認められるかどうかも1つの目安となるが、日本はこの全てで先進国と認められているとした。中国もそうだが、インドのような大きな国でもこの条件は満たしていないので、「資源」が多ければ良いというわけではないだろう。

 そのうえで、日本が先進国になれた理由について、記事は戦後の米国による援助や、朝鮮戦争特需といった外的な要因に加えて、3つの理由があったと分析している。1つは「政治及び軍事面での安定」だ。米国の統治によって政治体制が変わったことが経済発展の大きな基礎になったと分析した。また、軍事面では米国依存となり「安全な環境」で発展に専念できたとしている。

 2つ目は「科学技術」だ。日本は敗戦したとはいえ高い科学技術レベルを保持していたほか、労働人口の増加に伴う経済発展からイノベーションによる発展へと切り替えたことで、大きく発展したと分析した。これに加えて、米国による技術提供や教育レベルの高さ、明治維新ですでに西洋化していたおかげで、新たな理念や技術の吸収が早かったためと説明している。


 3つ目として、「日本人自身の努力」も見逃すことができないと指摘した。新技術や思想を受け入れる面で努力し、教育や体制の改革に尽力したと称賛している。記事は結論として、先進国としての日本からは「技術だけでなく、理念と教育も学べる」と結んだ。

 中国では表面だけ学ぼうとする安易な傾向があり、国土面積や人口など「資源の多さ」を気にする傾向もあるが、先進国になるのにはもっと必要なものがあると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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