軍事のハイテク化に欠かせないレアアースは、戦略物資の1つと言える。中国は世界最大のレアアース生産大国だが、中国メディアの網易はこのほど、「戦略物資の管理と利用において、日本のレアアースという資源に対する姿勢から中国は謙虚に学ぶべき」と題する記事を掲載した。
記事はまず、中国は世界一のレアアース生産量を誇るが、大量に生産し、大量に輸出しているので埋蔵量は減少し続けていると指摘した。一方、日本はレアアースという物資の重要性を十分に認識したうえで早くから3つの準備をしていたと紹介した。
その1つが「備蓄」で、レアアースを輸入に依存している日本は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)によって戦略的に備蓄していると紹介した。同時に、中国以外からのレアアースの輸入にも力を入れていると伝えている。
2つ目は「レアアースの回収」だ。廃棄家電などからレアアースを含む有用な資源を回収し、再利用していると紹介した。3つ目は「レアアースの利用能力を高めること」で、代替材料を使用したり、レアアースの使用量を減らす技術を研究開発したりしていると伝えた。
記事は、中国のレアアースはいつまでも大量に生産できるわけではないと強調し、「効率的かつ埋蔵量に配慮した生産と、効率的かつエコな回収、効率的な利用」を目指すべきで、この点で中国は日本からよく学ぶべきだと結んだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)