これまで中国では、日本製品と言えば高い品質で人気だったが、最近では日本製品に対する見方が変わってきているようだ。中国メディアの網易はこのほど、中国で日本製品の人気がなくなってきていると主張し、その理由について考察する記事を掲載した。


 記事はまず、21世紀になる前の中国には日本製品が溢れており、特に家電などで日本ブランドは人気が高かったと伝えた。これは中国だけの現象ではなく、世界中の人が日本製品を買い求めたとしている。

 しかし、この10年ほどで中国市場から日本ブランドの姿がすっかり消えたと指摘した。自動車以外の分野で日本ブランドを見かけることはほとんどなくなったという。特に家電や電子製品の分野でその傾向は顕著だと伝えた。この理由について、多くの中国人は「日本企業が自らビジネスモデルを転換したから」と考えるが、実際のところは「日本製品に欠点があるからだ」と主張している。

 記事が主張する欠点の1つは、「日本ブランドは中国市場で市場のニーズに合わせたポジショニングを取らなかったこと」で、単に高級品というポジションに胡座をかき続けたのが敗因だったと主張。以前はそれでも通用したが、中国ブランドの競争力が向上するにつれ、消費者は「日本ブランド=高級品」というポジショニングに違和感を抱くようになったとの見方を示した。

 ほかにも、スマートフォンなどの電子製品では「イノベーション」に欠けていて、「メーカーが作る製品を消費者に買わせる」という売り手思考であることも中国でシェアを失った要因だと主張。また、「性能が高いとは限らないが価格は間違いなく高い」ことも欠点だと分析した。

 それで記事は、高品質の代名詞だった日本製品も、今ではかつてのような競争力がなくなっていると主張。これが中国市場で日本製品を目にすることがなくなった要因だと主張した。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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