もともと中古車市場の規模が大きい日本だが、2021年はコロナ禍によってさらに規模が拡大したようだ。カーセンサーの調査によると、2021年の中古車市場規模は、前年比21.3%増で4兆1699億円になる見込みだという。
これは調査を開始した2015年以降最大規模となる。

 中国では中古自動車に抵抗感を抱く人が少なくないが、なぜ日本人は中古車を買うのだろうか。中国メディアの快資訊は17日、「なぜ日本人は中古車が好きなのか」と問いかけ、その理由を分析する記事を掲載した。

 記事によると、日本人にとって中古車はもともとなじみのある市場だと紹介した。戦後復興期の1950年代にはすでに中古車売買が始まっており、中古車を購入することは日本人にとって抵抗がないようだとしている。そして、日本では服や家電などでも「中古」に対する抵抗感がない人が多く、こうした環境が中古車市場の規模の大きさと関係しているだろうと推測している。


 さらに、バブル経済の頃にはFRのスポーツ車が多く発売され、交通手段としてだけでなく趣味で自動車を購入する人が多くなったことも、中古車市場の拡大に貢献したと分析した。当時の流行に乗って、一部の車種の人気が沸騰し、中古車もかっこいいという印象が付いたと言いたいようだ。

 記事はほかにも、「日本車の残価率」の高さも指摘している。日本車は中古でも非常に価値が高く、日本だけでなく欧米や東南アジアにも輸出され、現地で支持されていると紹介。中古の価値が高いからこそ、日本人消費者は中古に嫌悪感を抱かないのだと論じた。

 21年は半導体不足による新車不足の傾向があり、中古車人気を押し上げて価格が上昇したと言われる。
市場がまだ成熟しておらず、中古車人気のない中国から見れば、中古車人気の高い日本は不思議に感じるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)