中国人の生活水準は、経済成長と共に急激に向上したが、そのぶん生活コストも随分と高くなった。では、日本の生活コストと比べるとどちらの方が高いのだろうか。
中国メディアの網易はこのほど、日本と中国の生活コストについて「10の分野」を比較する記事を掲載した。2021年12月に中国人1128人、日本人567人を対象として調査を行い、平均値を計算したという。

 まず、「レストラン」では、中レベルのレストランで2人分を注文した場合、中国は160元(約2880円)なのに対し、日本は約270元(4860円)と日本の方が6割以上高かったと伝えた。また、「スーパーの商品」の値段は、米や果物、野菜類で日本は中国より数倍高かったが、玉子はほぼ同じで、牛乳は日本の方が安かった。

 「交通費」では、タクシー代が初乗り料金で日本は中国の2.5倍、1キロ当たりでは約7.8倍と非常に高かった。しかし、ガソリンは日本の方が1割強高いだけで、中国のガソリン価格は物価に対して高いと言えるだろう。
「光熱費」も、日本は中国の2.4倍で、通話料金は割引なしでは日本が中国の約10倍となった。

 「運動と娯楽」の分野では、フィットネスクラブの月会費が日本は中国の1.8倍、映画館は2.2倍となったが、「幼稚園」は1学期当たりの費用が日本の方が1.5割ほど安く、中国の教育費がいかに高いかをよく示している。また「服飾と靴」でも、同じブランドのジーンズや運動靴を比較すると日本の方が1.5割から2割ほど安かったという。

 「家賃」では、日本の方が約5割高かったが、「マイホーム」の購入については、都市部に限れば中国の方がわずかに高かった。最後に「給料とローン」を比べると、日本の給料は中国の約1.6倍だが、ローンの金利は中国が5.16%なのに対し、日本は1.42%で、中国の方が高かった。中国の都市部の労働者の平均年収は135万円ほどと言われており、こうして比較してみると中国の生活コストも決して安くないことがわかる。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)