ブラシレスモータ制御用半導体メーカーの峰岹科技(深セン)股フェン(688279/上海)が4月20日、上海証券取引所の科創板に新規上場した。発行価格82.00元に対し、初値は25.61%低い61.00元だった。
終値はやや値を戻し、同19.27%安の66.20元だった。

 同社は2010年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。ブラシレスDCモータ(BLDC)駆動制御専用半導体チップの研究開発、設計、販売を主業務としている。製品は家電、電動工具、コンピュータ、通信機器、スポーツ・レジャー、工業、自動車などの分野に広く利用されおり、美的、小米、ハイアール、パナソニック、フィリップス、日本電産など中国内外の著名メーカー製品に使用されるとともに、中国国内で進む高性能モータ制御専用チップの国産化に貢献している。
 
 また、多くのモータ駆動制御チップメーカーがARMアーキテクチャを採用しているのに対し、同社は自主開発の駆動制御プロセッサコアを開発して差別化を図っている。2021年1~6月期の売上構成は、モータコントロールユニット(MCU)が62.61%、モータ駆動チップ(HVIC)が24.98%、モータコントロール用カスタムチップ(ASIC)が9.09%となっている。
 
 2021年12月期の売上高は3億3039万元(前期比41.22%増)、純利益は1億3526万元(同72.64%増)。2022年1~3月期の業績予測では、売上高が9000万~1億1000万元(前年同期比9.29~33.58%増)、純利益は4000万~5000万元(同14.81~43.51%増)となっている。
 
 新規上場に伴い調達予定の5億5544万元(約111億円)は、約62%の3億4511万元を高性能モータ駆動制御チップおよび制御システムの研究開発・産業化プロジェクトに、約18%の1億33万元を高性能駆動装置および制御システムの研究開発・産業化プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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