深セン証券取引所のメインボードに上場している、四川発展龍蟒(002312/深セン)が5月27日、年産20万トンのリン酸鉄リチウムなど新材料生産ライン建設プロジェクトを発表した。
同社は1997年設立で、2009年に深センメインボードに上場した。
2021年12月期の売上高は66億4476万元(前期比28.28%増)、純利益は10億1605万元(同51.94%増)。22年1~3月期の売上高は23億2940万元(前年同期比64.06%増)、純利益は2億7312万元(同145.70%増)。
公告によれば、同社の完全子会社である攀枝花川発龍蟒新材料有限公司が四川省市バナジウム・チタン産業開発区に、年産20万トンのリン酸鉄リチウム、年産20万トンのリン酸鉄、年産30万トンの硫酸生産ラインと研究開発センターなどの付帯施設を建設する。総投資額は72億5000万元の予定。プロジェクトは2期に分けて実施し、第1期は2022年9月に着工して24年9月に生産開始、第2期は25年1月に着工して26年12月までに完成を予定している。
同社は、新エネルギー自動車の販売量増加に伴ってリン酸鉄リチウム電池に用いられるリン酸鉄リチウム市場ニーズが旺盛となり、製品価格が上昇していると背景を説明。中国政府の脱炭素化戦略により今後も需要が大きく拡大することが見込まれる新エネルギー分野の産業戦略の一環として、同社が持つリン系化学製品技術を生かしたリン酸鉄およびリン酸鉄リチウム生産プロジェクトを実施することにより、会社の産業チェーン延伸、抗リスク能力と競争力の強化を実現するとしている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)