中国の景気支援スタンスが好感される流れ。
ただ、上値は重い。中国景気の回復遅れが意識されている。朝方公表された6月の中国製造業PMIは49.0となり、小幅ながら前月(48.8)から上向いたものの、景況判断の境目となる50は3カ月連続で下回った。また、非製造業PMIは53.2となり、前月(54.5)と市場予想(53.5)を下回っている。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテクの上げが目立つ。産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が5.9%高、ディスプレー基幹部品の彩虹顕示器件(600707/SH)が4.4%高、薄膜コンデンサ中国最大手の廈門法拉電子(600563/SH)が3.2%高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が2.3%高、パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が1.9%高で取引を終えた。
医薬品株も高い。上海医薬集団(601607/SH)が4.0%、北京同仁堂(600085/SH)が2.2%、華潤双鶴薬業(600062/SH)が2.0%、蘇恒瑞医薬(600276/SH)が1.8%、河南太龍薬業(600222/SH)が1.7%ずつ上昇した。
銀行・証券株もしっかり。中国銀行(601988/SH)が1.3%高、中国農業銀行(601288/SH)が1.1%高、中信建投証券(601066/SH)が2.9%高、中信証券(600030/SH)が1.7%高で引けた。
半面、電力株はさえない。浙能電力(600023/SH)が1.6%、華電国際(600027/SH)が1.5%、国投電力(600886/SH)が1.3%、大唐華銀電力(600744/SH)が0.8%ずつ下落した。メディア・娯楽株、通信ネットワーク株、酒造株の一角も売られている。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.70ポイント(0.26%)安の266.99ポイント、深センB株指数が11.65ポイント(1.03%)高の1144.67ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)