米長期金利の低下基調が好感される流れ。昨夜の米債券市場では、金融引き締め長期化の警戒感が後退する中、米10年債利回りの低下が続き、約3週ぶりの低い水準に達した。米中関係の改善期待が強まったこともプラス。中国外交部の汪文斌・副報道局長は2日の記者会見で、米中両国が来週、米首都ワシントンで高官級の核軍縮協議を開くことを明らかにした。それより先、米中両国は、11月に米国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議に合わせ、バイデン米大統領と中国の習近平・国家主席が対面会談することで原則合意したと発表している。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が8.4%高、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が8.1%高、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が6.6%高と上げが目立った。
セクター別では、香港の不動産が高い。新世界発展(17/HK)が3.9%、領展房地産投資信託基金(823/HK)が3.8%、恒基兆業地産(12/HK)が3.3%、新鴻基地産発展(16/HK)が2.7%ずつ上昇した。香港の金利動向は米国に追随する傾向があるため、域内金利の低下も期待されている。
自動車もしっかり。浙江零ホウ科技(9863/HK)が6.9%高、蔚来集団(9866/HK)が5.7%高、小鵬汽車(9868/HK)が4.5%高、比亜迪(1211/HK)が3.9%高で引けた。
半導体セクターも物色される。上海復旦微電子集団(1385/HK)が15.6%高、華虹半導体(1347/HK)が5.5%高、晶門半導体(2878/HK)が4.7%高、ASMPT(522/HK)が4.0%高で取引を終えた。
一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.71%高の3030.80ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。消費関連株、インフラ関連株、素材株、医薬株、公益株なども買われた。半面、銀行株は安い。不動産株、運輸株の一角も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)