14日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比121.59ポイント(0.67%)安の17991.04ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が33.34ポイント(0.52%)安の6388.47ポイントと反落した。売買代金は579億3920万香港ドルとなっている(13日の前場は577億7140万香港ドル)。

 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。通商問題などを巡り、中国と西側諸国の対立が続いている。中国商務部の報道官は13日の記者会見で、欧州連合(EU)から輸入される乳製品や豚肉製品について、関連業界からの申請があれば調査を実施する方針を示した。EUが先ごろ、中国製の電気自動車(EV)に対して追加関税を課すと発表したことの対抗措置とみられる。中国で15日までに5月の金融統計、週明け17日に同月の鉱工業生産や小売売上高などが発表されることも買い手控え要因として意識された。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が7.7%安。
同社が昨日引け後に報告した2024年度決算は2割増益と堅調だったものの、足元の売り上げ低迷が嫌気された。ほか、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)が4.7%安、創薬支援の無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が4.1%安と下げが目立っている。
 セクター別では、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連が安い。上記した無錫薬明康徳新薬開発のほか、康龍化成(北京)新薬技術(3759/HK)が3.9%、薬明生物技術(2269/HK)が3.4%、来凱医薬(2105/HK)が2.6%ずつ下落した。
 自動車セクターの一角もさえない。比亜迪(BYD:1211/HK)が2.2%安、吉利汽車HD(175/HK)が1.8%安、小鵬汽車(9868/HK)が1.4%安、蔚来集団(9866/HK)が1.1%安で引けた。

 他の個別株動向では、白酒(中国の蒸留酒)メーカーの珍酒李渡集団(6979/HK)が3.2%安。高級白酒の値下がりが加速している――と伝わったことなどが売り材料視されている。酒類調査会社の最新データによると、貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)の主力商品「飛天」は、14日の1瓶(500ml)当たり卸値が2230人民元(約4万8400円)まで低下した。数日前よりも下落ピッチが速まり、「飛天」は、2024年の安値をさらに更新している。
 半面、中国不動産セクターは高い。世茂集団HD(813/HK)が19.5%、旭輝(884/HK)が9.9%、雅居楽集団HD(3383/HK)が9.3%、遠洋集団HD(3377/HK)が8.3%ずつ上昇した。

 海上輸送やコンテナ生産・リースの海運セクターもしっかり。海豊国際HD(1308/HK)が3.0%高、中遠海運HD(1919/HK)が2.7%高、東方海外(316/HK)が1.5%高、中遠海運発展(2866/HK)が2.8%高、勝獅貨櫃(716/HK)が2.4%で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.37%安の3017.67ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。医薬株、公益株、エネルギー株、素材株、空運株、軍事関連株なども売られた。
半面、不動産株は高い。金融株、海運株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)