週明け9日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比29.32ポイント(1.06%)安の2736.49ポイントと続落した。2月5日以来、約7カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。

 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。寄り付き直後に公表された8月の中国物価統計の結果を受け、デフレや企業活動縮小が改めて懸念された。消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比0.6%にとどまり、市場予想(0.7%)を下回っている。生産者物価指数(PPI)はマイナス1.8%となり、予想(マイナス1.5%)以上に低下した。これまでに発表された中国経済統計は、弱い内容が目立っている。資源相場の下落も逆風。6日のWTI原油先物は2.1%安で5日続落し、一時、昨年6月以来の安値を付けている。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品の先物価格が軟調に推移し、金相場は反落した。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、石油や非鉄、産金など資源関連の下げが目立つ。中国海洋石油(600938/SH)が3.6%安、中国石油天然気(601857/SH)が2.7%安、洛陽モリブデン(603993/SH)が2.9%安、中国アルミ(601600/SH)が1.9%安、紫金鉱業集団(601899/SH)が4.1%安、中金黄金(600489/SH)が2.5%安で引けた。
 消費関連株も安い。衣料品の海瀾之家(600398/SH)が4.8%、自動車の北汽藍谷新能源科技(600733/SH)が4.5%、家具の欧派家居(603833/SH)が3.7%、家電の海爾智家(600690/SH)が2.9%、酒造の山西杏花村フェン酒(600809/SH)が2.5%、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が2.2%、宝飾品の老鳳祥(600612/SH)が1.9%ずつ下落した。

 銀行株もさえない。招商銀行(600036/SH)が3.2%安、興業銀行(601166/SH)が2.6%安、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が2.1%安で取引を終えた。ハイテク株、インフラ関連株、運輸株、公益株、保険・証券株、不動産株なども売られている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.03ポイント(1.30%)安の229.26ポイント、深センB株指数が15.73ポイント(1.47%)安の1050.86ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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