12日の香港マーケットは、主要90銘柄で構成されるハンセン指数が前日比182.00ポイント(0.70%)安の25716.76ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が4.97ポイント(0.06%)安の8699.55ポイントと続落した。売買代金は2421億8030万香港ドル(約4兆9162億円)にやや縮小している(11日は2544億8130万香港ドル)。

 前日の軟調地合いを継ぐ流れ。米国・イスラエルとイランの戦争長期化で、原油高騰が続くと懸念されている。イラン「イスラム革命防衛隊」の報道官は11日、継続的な報復攻撃を示唆し、原油価格が200米ドル(1バレル)を突破すると警告した。国際エネルギー機関(IEA)は11日、加盟国32カ国による過去最大規模の備蓄石油放出で合意したものの、11日のNY商品取引所ではWTI原油先物が4.6%高の87.25米ドルと急反発。日本時間12日の時間外取引では、一時95米ドル台にまで急伸している。金融市場の混乱やインフレ高進も警戒された。
 ただ、下値は限定的。中国経済対策の期待感が支えだ。5日に開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は8日間の日程を終え、きょう12日午後に閉幕。今年からスタートする第15次5カ年計画(2026~30年)を巡り、重要政策が承認された。首相の記者会見は2024年以降行わない方針。官製メディアなどが徐々に詳細を明らかにする。
指数は引けにかけて下げ幅を縮小した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が4.5%安、中国ミネラルウォーター最大手の農夫山泉(9633/HK)が4.4%安、モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.9%安と下げが目立った。
 セクター別では、香港不動産が安い。九龍倉置業地産投資(1997/HK)が3.6%、恒基兆業地産(12/HK)が3.2%、新鴻基地産発展(16/HK)が2.6%、信和置業(83/HK)が2.3%ずつ下落した。香港不動産は域内金利が米金融政策の影響を受けるため、米インフレ懸念で米利下げ期待が後退したことを嫌気している。昨夜の米10年債利回りは、約1カ月ぶりの高水準を付けた。
 人工知能(AI)技術の銘柄群も急落。滴普科技(1384/HK)が15.6%安、北京智譜華章科技(2513/HK)が8.9%安、商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が8.3%安、MiniMax(100/HK)が5.0%安で引けた。
 半面、石炭・石油セクターは高い。エン鉱能源集団(1171/HK)が8.3%、中国中煤能源(1898/HK)が4.9%、中国神華能源(1088/HK)が1.6%、中国海洋石油(883/HK)が3.7%、中国石油天然気(857/HK)が1.1%ずつ上昇した。
 農業関連セクターも物色される。農機メーカー中国大手の第一トラクター(38/HK)が8.8%高、窒素系肥料メーカーの中海石油化学(3983/HK)が7.6%高、肥料販売中国最大手の中化化肥HD(297/HK)が5.6%高、プランター栽培事業者の富景中国HD(2497/HK)が3.8%高、カリウム肥料会社大手の米高集団HD(9879/HK)が2.8%高と値を上げた。

 本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%安の4129.10ポイントで取引を終了した。ハイテクが安い。医薬、消費関連、自動車、宇宙・軍需産業、空運、産金なども売られた。半面、エネルギーは高い。公益、海運、銀行・証券も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
編集部おすすめ