万引きしたとして店の事務室に連れられたのは20代前後と見られる若い女性。事務室内には警備員とテナントの店主など、かなりの人数がいた。店長は、自分はこの件に関与していないとした上で、「女性はすぐに盗みを認め、盗んだビデオ撮影機など差し出した。数日前にも警察に身柄を拘束されたばかりなので、警察には言わないでほしいと、ひざまづいて懇願した」などと状況を説明した。
男らは許さず、検査のためとして女性に服を脱ぐことを強要。女性が脱ぎはじめると、部屋には笑い声が響いた。ベルトで女性の臀部を叩く者もいた。男のうちひとりはさらに、手をどけて胸を見せるよう命じ、従わせた。
店長によると、普段から万引き被害が大きいため、関係者は怒っていた。胸を見せるよう求めたのは、盗品を隠していないか調べるためで、店に女性の警備員はいなかった。同店ではグループによる万引きも多く、盗品が出ないかぎり犯罪を認めないケースが多かったという。
映像中に顔が映っていた店主のひとりは取材に対して、自分を撮影していた人間がいたことに対して激怒。
同店管理部の責任者に映像を見せたところ、女性を叩いた場面では窃盗容疑者への対処として「どうということはない」と述べた。ただし、胸を見せるよう強要した部分には驚き、「調査をして、場合よっては免職にする」と述べたという。
広東誠公法律事務所の王建弁護士によると、証拠が十分にあっても、警備員は取り調べを行ったり長時間にわたり拘束することはできず、警察に引き渡さなければならない。また、人格を損ねたり暴力を振るう行為は、治安管理処罰法に違反する重大な犯罪行為である可能性があるという。(編集担当:如月隼人)
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