中国新聞社電によると、10日に始まった中国北京国際美術双年展で、出展された「慈禧(西太后)」のヌード像の腰の部分に白い布がかぶせられたことで、波紋が広がっている。

 問題の彫像は、若き日の西太后を表現したもので、くつろいで座った姿。
肩に衣服を羽織っているが、体の前面はほとんどが露出している。作者の李象群氏によると、自らの歴史観を表現するために、「半裸」の方式を採用した。見学者の「露骨すぎる」という苦情があったため、主催者が腰の部分を白い「遮羞布(恥部を遮る布)」で覆ったという。

 この措置に、ポータルサイトの紅網は「芸術を損ねる」とする論評を発表。「美術展という特殊な空間での展示。路上でも商店内でもない。慣れない人は、行かなければよい」と論じ、主催者を批判。同論評は新華社も転載した。

 一方、中国網(チャイナネット)は、「作品は歴史観をゆがめるもので、公共の場所に置いて大衆の目を汚すべきではい」などとする作品批判を掲載した。(編集担当:如月隼人)

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