「中国人のインサイト」2008 第5回 7月
(4)大雑把な印象の中国人の心がけ

 以前、「礼儀正しい国と思う国は?」という調査結果を紹介したことがあるが、そのときの結果では中国人の考える最も礼儀正しい国とは日本だった。確かに日本を基準で考えると、海外ではサービスや細やかな気遣いの面で至らない部分も多く、特に中国では大雑把な印象を持ってしまうことも多い。
そこで、中国人が自分なりに心がけている細やかなこととはどういったものなのか、調査を行った。

 まず、最も多かったのが「挨拶をしっかりする」という回答で71%、続いて「ホッチキスで紙を止めるときはきれいに揃える」が70%、さらに「後ろから来る人のためにドアを開けておく」が64%と続いた。

 項目としては、全て日本においては小学生程度で厳しくしつけられる内容なのだが、全体的に実施度はそれほど高くない。筆者の感覚だと、これらのほとんどが中国ではあまり実施されていないので、回答者の自意識過剰な面が見て取れる。

 たとえば、長年中国にいる筆者も中国の人に64%もある「ドアを開けておいて」もらえたことは一度もない。そんな中でも、「ごみをゴミ箱に」などいくつかのマナー項目が相対的に低いことなど、マナーの意識にも強弱が見て取れるのが本音の部分で面白い。(グラフは本調査結果を基に作成)。(上海在住コラムニスト:藤時龍太)

【調査概要】
1.調査企画:サーチナ、藤時龍太
2.調査方法:上海サーチナ「新秦調査」上のインターネット・アンケート画面での回答
3.調査対象:上海、北京、広州。各都市20代、30代、40代、男女で均等割付け
4.調査期間:2008年7月
5.回答者数:300人

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