日本の外務省中国課の岡田勝課長補佐は、日本の要人通訳の第一人者で、日本の首相が中国のトップと会談する際は首席通訳を務める。そのため中国のトップにとって岡田氏は古くからの友人だ。


 岡田氏は北京に留学したことがあり、流暢な標準語の中国を話す。去る12月13日、日中韓首脳会合が福岡県太宰府市で行われた。早朝、岡田氏は麻生首相とともに特別機で福岡県に赴き、温家宝首相を出迎え、日中首脳会合や日中韓首脳会議に出席、晩餐会で温首相と麻生首相の通訳を担当した。数回にわたって温首相と直接会った岡田氏は、温首相にどんな印象を持っているのだろうか。

関連写真:そのほかの麻生太郎に関する写真

 温首相は親切で善良な人と岡田氏はいう。「会合が始まると温首相は、この1年の日中協力と交流を振り返り、特に四川大地震と北京オリンピックに触れた。そして温首相は、『日本政府は大地震が発生した後、早急に救援チームを派遣し、様々な救援活動を繰り広げて中国の13億人を人々を深く感動させた。また北京オリンピックの開幕式では、日本の選手たちが日中両国の国旗を持って会場に入り、日中両国の友情を示したことも多くの中国国民を感動させた』と話し、私は何度も温首相と日本の首相の通訳をしてきたが、温首相がこんなに誠意のある言葉で日本国民に感謝したのは初めてで、これは中国の首相の風格ではないだろうか」と語る。

 温首相は日本の政局をよく知っており、麻生首相と会談した際も、麻生首相がその前夜に提出した『第2次経済刺激策』に言及し、とても有力な提案だと語った。

 温首相はいつどこででも日本に注目し、研究していると岡田氏。世界情勢に対しても温首相はずっと笑顔を浮かべ金融危機や中国経済、日中韓三国の協力などを話し、周りの人に自信と安心感を与えていたという。餐会で両国の首脳が多く話したのは、中国料理と日本料理だった。
麻生首相が中国料理が好みだと言うと温首相は、「来年、中国を訪問して下さい。その際にはぜひ本場の中国料理でもてなします」と答えたという。

 岡田氏は今回の日中首脳会合を振り返り、「日中両国の指導者たちの間には相互信頼の友情が満ちていた。これは長い間、見られなかったことで、この友情は必ず両国の戦略的互恵関係をさらに促すだろう」と話した。写真は07年12月13日に行われた日中韓首脳会議での様子。


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