8日付中国新聞社電によると、中国の民間収蔵家、李巍(リー・ウェイ)氏が、明-清朝時代の貴重な仏像22体を中国国家博物館に寄贈した。

 中でも、「大明永楽年施」の銘がある吉祥天女像は、現存する2体のうちの1体。
もう1体はチベット自治区ラサのポタラ宮にある。銅の本体に金めっきが施され、精巧な作りから当時の高い技術が伺える。

 博物館の孫国璋研究員によれば、明の永楽(1403-1424年)から宣徳(1426-1435年)年間にかけて、当時の朝廷は毎年チベットの指導者に大量の品を贈っており、仏像もその中に含まれていた。「大明永楽年施」の銘は、永楽年間に宮廷工房で製作されたことを意味する。

 このほか明代の「大日如来像」や、やはり「大明永楽年施」の銘がある無量寿仏(阿弥陀仏)など、貴重な22体の仏像が国家博物館に収蔵された。国家博物館では、既存の仏像とあわせて再度整理を行った後、近日公開する予定だ。(編集担当:吉田庸子)

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