北京の円明園で9日、清朝時代の文化財「十二支動物像」の噴水が復元され、一般公開となった。

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 「十二支動物像」は1856年のアロー戦争時に、英仏連合軍が略奪したとされており、現在もまだすべてが回収されていない。
今年の3月に行われたフランスの著名ファッションデザイナー故イヴ・サンローラン氏のオークションで、ネズミとウサギの頭部銅像を落札した蔡銘超氏が代金を払わないと発言し話題となった。

 今回復元を行ったのは、円明園の管理などを手がけている冷貝氏。史料などを基に実際の「十二支動物像」の材質や形などを調べて忠実に再現。また当時の噴水技術も精巧に模倣し、十二支が時間を知らせる仕掛けを再現した。

 約150年ぶりに円明園を飾った「十二支動物像」噴水は、これから新たな時を告げ始める。(編集担当:中村卓朗)

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