2010年1月7日放送のフジテレビ「志村けんのバカ殿様 初笑い!時代劇スペシャル」に台湾のマジシャン、劉謙氏が出演した。これに対し、中国のネットメディア「環球網」の掲示板には25日、劉謙氏が出演したシーンのキャプチャーとともに「日本の番組で劉謙が天皇に跪(ひざまず)く」と題する書き込みが寄せられた。


 書き込みでは、「劉謙氏は天皇に跪いたほか、幼少の頃から殿のファンだったと語った。劉謙氏の悪劣極まる行為は13億の中国人民の感情を傷つけた」とし、劉謙氏を中国大陸から全面的に締め出すべきだとした。

 掲示板に書き込んだ中国ネットユーザーは、バカ殿を演じる志村けん氏は「天皇陛下」を演じていると勘違いしているほか、「殿=天皇」であると誤認していると見られる。この書き込みは中国共産党機関紙である環球時報のウェブサイト「環球網」のトップページの目立つ場所にリンクされているため、大きな注目を集め、今後も大きな波紋を呼ぶことは必至と見られる。

 中国のネット上の意見を見ると、「中国人は劉謙氏を排斥(はいせき)すべきだ」など、掲示板に書き込まれた内容をうのみにした反応がほぼすべてを占めていた。(編集担当:畠山栄)

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