少女は湖北省の住民で、旅行で鳳凰県に来ていた。インターネットを通じて知りあった警察官や地元のバス運転手らとホテルで食事をした後、客室に連れ込まれわいせつな行為を強要されたとされる。肉体関係を求められ室外に逃げ、廊下の窓から落ちて死亡した。
同事件はインターネットで大きな関心を集めた。同県当局は21日までに、警察官を含む5人の身柄を拘束し、刑事事件として取り調べ中と発表した。
インターネットには、「警察官らが食事中に、少女の飲み物に薬物を混入した」との書き込みが寄せられた。遺族が遺体の鑑定を要求していた。
鑑定書によると、9月15日、26日、28日の3回に分けて、鑑定を行った。15日の鑑定では、直接の死因を「高所からの墜落による、多臓器の損傷」と断定。26日の鑑定では、「遺体の生殖器の付着物は被害者本人に由来するものだった」との結論が出された。強姦罪を示す証拠は見つからなかったとの見解だ。
28日の鑑定では、「被害者の胃の内容物、血液、肝臓組織を検査したところ、すべての検体からケタミンの成分が検出された」との結論が出た。
ケタミンは「女性の強い性的興奮を誘う」として、中国では「迷姦粉」、「強姦粉」などの俗称がある。蔓延(まんえん)の傾向があるとして、警察当局が警戒を強めていた。日本でも、麻薬に指定されている。(編集担当:如月隼人)
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