使用済みのミルク缶を廃品回収業者に直接渡すと0.1元程度にしかならないが、ネット上では数元で引き取るという情報が掲示されているという。回収される缶は主に国外産で、特に日本製品の缶は10-20元という高値だ。記事によると、ネット上に高値回収の掲示を出している人物は「ベビー用品店を開店するに当たってディスプレイ用のサンプルを集めるため」と述べた。
しかし一方で、外国産粉ミルクの空き缶に低品質の国産ミルクを詰め込み、「外国産」として販売する業者がいるのではとの、疑惑の声が出はじめた。国産ミルクの信用が失墜したこと原因だ。中国では有毒物質のメラミンが混入された粉ミルクが出回り健康被害が続出した事件で、高価であっても外国産のミルクを選択する消費者が大幅に増えた。
業界関係者の間では、「外国製ミルク缶の多くは密封加工が施されており、空き缶を使って偽装しようとしてもコストがかかる」と否定的な見方がある一方で、「地方都市でにせ商品が出回る可能性がある」とする警戒の声もある。
ネット上では日本製をはじめとする外国製ミルクが数多く販売されており、同じ製品でも店によって価格が大きく異なる場合がある。記事は「ネットで購入する場合には一層の注意が必要」と注意を呼びかけた。(編集担当:柳川俊之)
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