中国人のサラリーマンを対象にしたアンケートで、毎月の給料の金額を聞いてみた。結果は、4人に1人が「1999元(約2万6000円)以下」と回答し、6割以上の回答者が「4999元(約6万5000円)以下」だった。
一方、「2万元(約26万円)以上」という高額所得者も1割近くいた。調査はサーチナ総合研究所(上海サーチナ)が3月3日~3月6日に実施。回答者数722人。(1元=約13円)

◆「毎月の給料はいくらですか」との質問に対する回答状況は以下の通り。(単一回答、3月6日現在)

(1)1999元(約2万6000円)以下…27.01%
(2)2000元~4999元(約2万6000円~6万5000円)…37.40%
(3)5000元~9999元(約6万5000円~13万円)…16.48%
(4)1万元~1万9999元(約13万円~26万円)…10.66%
(5)2万元(約26万円)以上…8.45%

 「2000元~4999元(約6万5000円)」に4割近い回答が集まっており、日本円で3万円~6万円程度が一般的のようだ。とはいえ、その数倍に当たる月給1万元以上の層も2割近く存在することも見逃せない。


 金額の差に男女の違いは見られず、年齢の違いもあまりなかった。日本では女性より男性、若者より中高年の方がやや収入が多いイメージがあるが、中国ではそういう違いはないようだ。ただし地域間の差はあり、「1999元(約2万6000円)以下」と回答した人の割合は、上海では回答者の13.58%に留まったのに対し、北京では34.09%に達した。逆に「2万元(約26万円)以上」と回答した人の割合は、上海は12.35%だったのに対し、北京はわずか4.55%だった。全体的に、北より南の方が給料が高いようだ。

 ネット上の掲示板で「月給晒しスレ」を見てみると、「23歳、ネットカフェ店員。
月給1500元」、「月給2000元、社会保険交付500元、家賃600元、食費500元」、「警備員やってます。学歴なし。月給1100元」、「月給6000元、家賃と食費は計1500元。まあ悪くない」、「24歳、銀行員。会社が独身寮と食事を出してくれている。給与明細は3800元だけと、手取りは2600元」、「23歳、国営企業の人事部。
手取りは3500元ほど。年収は3万元ぐらい」、「30歳、北京のガソリンスタンド店員。手取り1200元。子どもにミルクも買ってやれん」などの声が並んでいた。

 中国一の経済都市・上海では、タクシー運転手の月給がおよそ5000元(約6万5000円)。GDP2位の経済大国とはいえ欧米や日本と比べると、庶民の金銭感覚や物価感覚にはまだまだ違いがあるようだ。
(編集担当:西谷格)

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