浙江省杭州市内で2日、マンション10階から転落した幼児を通りすがりの女性が受け止め、腕を粉砕骨折する重傷を負った。女性は「私にも子がいる。
母親としての本能で動いただけ。後悔はしません」と述べた。転落した子も重傷だが、命をとりとめる見込みという。中国新聞社が報じた。

 事故が発生したのは2日1時ごろ。近くに住む呉菊萍さん(1980年生まれ)は、生後15カ月(7カ月との報道もあり)の自分の子を連れて散歩してたところ、マンションの建物上方から子供の泣き声が聞こえた。

 見ると、幼児が窓から下半身を出し、落ちそうになっていた。幼児がいたのは10階の窓で、下の9階のベランダでは男性がはしごのようなものを突き出し、幼児の体を受け止めようとしていた。一方、マンション住民大勢が子供がいる部屋の玄関にかけつけ、ドアをこじあけようとした。建物外側では、幼児を見上げる人が増え始めた。

 しばらくして、幼児が10階の窓から落ちた。9階で男性が差し出したはしごにいったんは引っかかったが、すぐに転落した。


 成り行きを見ていた呉さんは思わず飛び出し、両手で幼児をキャッチ。2人は、ひとかたまりなって地面に倒れた。呉さんは苦痛に顔をゆがめて悲鳴を出し続けた。幼児もそばで泣いていたという。2人はただちに病院に搬送された。

 2人を治療した杭州富陽市骨傷医院の金副院長によると、呉さんは左手を粉砕骨折しており、かなりの重傷という。ただし「仮に体の高い部位、例えば首のあたりで受け止めていたら、全身に影響が及ぶ障害が残った可能性がある。頭部に激突していれば、命があぶなかった。(腕の骨折ですんだのは)不幸中の幸いだ」という。

 転落した幼児も重傷で、集中治療室で手当てを受けている。一命はとりとめる見込みという。

 呉さんは翌3日になり、話ができる状態になった。
取材に対して「できることをやっただけです。私も母親ですから、本能だったと思います。とにかく、受け止めた子が、早く回復するように願っています」という。ただひとつ、大量の薬物投与を受けるため、わが子に母乳を与えられなくなったことだけが残念という。

 金副院長によると、呉さんは3週間の入院が必要で、全治には半年以上かかる。本来ならば5万元(約62万5000円)の治療費が必要だが「いだだくわけにはいきません」という。病院が費用のすべてを負担し、最善の治療をする考えだ。(編集担当:如月隼人)

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