――恒例イベントとなった沖縄国際映画祭。第5回の今年はいかがですか?
1回目はゲストという形で参加し、2回目からはMC役をさせていただいていますが、今年はお天気の良い中でスタートできたので、みんなの笑顔が100倍くらい多く感じました。この映画祭は「ラフ&ピース(笑いと平和)」がテーマ。私は台湾でお笑いを中心にしたバラエティ番組に出演していますので、みなさんに笑いを提供することが、仕事であり喜びでもあります。この映画祭のコンセプトがもっと広がって、台湾を始めアジアや世界各国からたくさんの方が来て欲しい、と思っています。
――麻衣さんは「日本とアジアのかけ橋」をモットーにご活躍ですが、年々その存在感が強まっています。第二の故郷とも言える台湾について、どんな思いを抱いていますか?
台湾で活動を始めて12年。
――日本の魅力を台湾の方たちに伝えたい、という気持ちもあるのでしょうか?
もちろんあります! 最近は沖縄PRイベントや、台北101と東京スカイツリーのコラボイベントに出席しました。台湾の方も日本に足を運んでもらいたいですし、交流が深まっていくといいですよね。その懸け橋ができたらいいな、どうやったら台湾の方たちにもっと日本を知ってもらえるのだろうと考えながら、これからも頑張りたいと思っています。
――初主演ドラマ『1/2の両想い~Spring Love~(原題:美人龍湯)』が人気ですが、どんなドラマですか?
老舗の温泉旅館が舞台の、ホームドラマ+ラブコメディです。後半から急展開で、複雑な恋愛関係もあり楽しんでいただけますよ。賀軍翔(マイク・ハー)さんが陰と陽の性格を持つ対称的な双子を演じていて、迫真の演技で臨んでいます。双子の1人が日本育ちで私は幼なじみの役なのですが、台湾に行って三角関係……四角関係もあり、難しくなっていきます(笑)。
――撮影時の苦労話などありますか?
初主演で、台本はもちろん全部中国語。だから奮闘しました(笑)! 「まだまだだな」って何度も思いましたし、話数の順番通りに撮影する訳ではないので、シーンのイメージ作りを中国語の感覚で考えるのに苦労しました。でもやっている内にわかってきて、途中からは演じた“温子”という役に共感できるようになりました。その影響でクランクアップ後も“温子”が抜けず、引きずったまま。撮影中に赤いマニキュアをしていたので、指に残しているんですよ。
――数カ月前には、NHK『テレビで中国語』のココリコ田中直樹さん、阿部力さんと一緒に、台湾のバラエティ番組『娯樂百分百』に出演しましたね。
夢のコラボでした! 台湾のバラエティ番組には台本がないので、「知っている中国語をどんどん連発すれば受けますよ」と田中さんに話したら、その通り連発して盛り上がりました。台湾バラエティのフリートークは本物なんです。なので台湾の芸能人は“そのまんまの素の姿”という感じで、フレンドリー。大御所の先輩たちとも一緒の楽屋で、家族のようにワイワイやっています。
――台湾・中国を始めとしたアジアと日本で活動し、活躍の幅を広げている麻衣さん。
ドラマ主演は楽しい経験でしたので、女優のお仕事も続けたいと思っています。そして台湾エンターテイメント界の魅力を、日本のみなさんにお伝えしたい。台湾には魅力あるアーティストがたくさんいるので、日本の番組に出てもらうチャンスを作りたいですね。実力ある人、イケメンも美女も多いですよ! ファンの方たちからメッセージをいただいた時には、「私が役にたっている、懸け橋になっているんだ」と実感することもあり、うれしくて励みになります。私は応援してくださる台湾の人たちに直接感謝の気持ちを伝えたくて、一生懸命中国語を勉強しました。日本の若い子は言葉を勉強して、アジアや海外に目を向けてほしい。それが日本の元気につながると思います。私も今まで通り日本では台湾を、台湾では日本をPRしていきたい。頑張りながら国際交流を広げていきたいと思っています。日本をもっと元気にしたいんです!(取材・文責:饒波貴子)