中国紙・参考消息は7日、ドイツメディアがこのほど、「結婚するために牛馬のように働く中国男性」とのタイトルで報じた記事の内容を紹介した。「亭主関白で傲慢なはずの中国男性が、今では同年齢の女性たちに『かわいそう』と同情されている」という。


 この記事はドイツ紙「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)」の電子版が4日掲載した。

 記事はまず、「中国では一人っ子政策と女性軽視の考えから男児を生みたがる人が多く、男性に対して女性が1000万人以上不足しているため、男性は結婚が難しい」と指摘。「女性は農家に嫁ぐことを嫌い、特に農村部で嫁不足の問題が深刻だ」としている。

 記事はさらに「ただし、都会でも愛情があれば結婚できるというわけではなく、女性が結婚相手を選ぶ第一条件は男性の経済状況と職業だ」と指摘。男性は「都会に家を持っている」、「車を持っている」、「安定した職業とかなりの収入がある」という3つの条件をクリアしなければ結婚できない、分析した。

 また、「それでも中国の大都市部で家や車を買うことは、自分に相当な収入があるか、親からの資金的援助がなければ無理だ。そのため男性たちは副業も持ちながら結婚適齢期と言われる30歳までに家を買おうと必死に働く」「ただ、必死に働く若い男性の中にはそのために女性と知り合う機会がなく、婚活サイトに頼るしかない人も多いという」と、紹介している。

 「一人っ子政策」によって人口が抑制され、都市化が進んで人々の生活の質は向上したというが、果たして中国人は幸せになったのだろうか? 幸せになるために結婚するのではなく、家族のメンツを保ち、優秀な子供を産み・育てるために、若い男性たちは結婚を目指す。それでも、親に結婚を急かされるのが嫌で、里帰りをしない若者も少なくないと聞く。

 今年春以降、中国各地で一人っ子政策緩和の流れが広がっており、将来的には女性の数も増えていくだろう。ただ、これから生まれる子どもたちが結婚を考えるようになるまでにはまだ数十年かかる。それまで中国男性の苦境は続くのか? それともどこかで社会が大きく変わるのか? (編集担当:古川弥生)(イメージ写真提供:123RF)


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