3月から5月にかけて、【LIVE TOUR 2014春~Dear Friend~】を開催した、曾我泰久と衛藤浩一。1983年9月結成のロックバンド、【THE GOOD-BYE(ザ・グッバイ)】のメンバーとして音楽活動を共にし、友人として30年以上の年月を重ねてきた2人だ。
“ヤッちん、コーちゃん”というデビュー当時の愛称で、今もファンに親しまれている。大好評だった春ライヴのこと、30周年イヤー進行中のザ・グッバイのことなど語ってもらった。

――ザ・グッバイ30周年記念コンサート(2013年11月開催)は、満員の観客で盛り上がった素晴らしいコンサートでした! 続くかのように春ライヴを行いましたが、2人ツアーを決めたきっかけは?

 曾我:去年のライヴでは浩一にゲスト出演してもらいましたし、今までも時々一緒にステージに立ってきました。今年はザ・グッバイ30周年イヤーが続いていることもあり、2人でツアーを組んで回りたいと思い誘ってみたんです。

 衛藤:ヤッちんに誘われたら、もちろん参加です! ツアーとして2人で日本各地を回るのは、実は初めてでした。

 曾我:いろいろなライヴハウスに行ったんです。
同じ曲を演奏して歌っても、場所によって感じ方が違うのがライヴの面白さ! セットリストを変えずに、様々な大きさの会場でやってみると違う所が響いてくると思います。観客のみなさんの反応によっても、空気が変わりますよね。地方に行くと、「30年ぶりに来ました!」と言う方も結構いらっしゃったんですよ。

 衛藤:30年ぶり、ということはデビューしてすぐの頃。春ツアーは、みなさんが楽しんで帰られたから僕らも嬉しかったです。

――お2人も楽しそうでした。


 曾我:楽しい! 浩一と一緒にいると素になるというか、実はイラッとしてることもあるんだけど(笑)。買い物や食事に出かけるといろんな事があって、この人だけ珍道中してました。こんな50歳、ほかにいません(笑)。

 衛藤:そんな風に言われても何とも思わないし、これからもなるようにしかなりません(笑)。今回はギターとパーカッションの2人ステージで、難しかったです。いつものドラムの感じでやってしまいがちだったので、ヤッちんにいろいろと教えていただきました。


 曾我:僕の曲をずっと演奏してくれてきたから、今までのドラムの音が染みついているよね。僕もエレキからアコースティックにギターを持ち替えた曲は、アプローチの仕方が全然違うと感じた。アコースティックならではのビートみたいなものを見つけるのが、最初はすごく大変でした。浩一は初めてのアプローチだったと思うので、回数を重ねていくほど、本来の叩き方ではないスタイルを確立していくと思う。次のツアーの時には違った音になるんじゃないかな、と思っています。

 衛藤:ライヴの音源を時間あけて聞くと、第三者的にこうした方が面白いかもとか思えたりする。
日にち置いて振り返ってみるのもいいですね。

 曾我:普通はその場で聞いて気が付くけれど、この子は時間がかかるから(笑)。

――そういった掛け合いトークも含め、曾我&衛藤コンビならではのライヴステージでした。

 衛藤:得ることたくさんの楽しいツアーでした。一回り、成長させていただいた感覚です!

 曾我:その言葉、忘れないでほしい(笑)。もう長年の友達ですから、「Dear Friend」というツアータイトル通りです。


――ザ・グッバイの曲がバンドスタイルとは違った演奏で聞けるのは、新鮮な感動がありました。

 衛藤:再現が難しい曲もあったんですよね、レコーディング用に作った音だったりして。春ライヴでやった「#6DREAM」は、良かったな~と思っています。

 曾我:すべて埋めなくてはいけない弾き語りの1人ライヴとは違って、パーカッションが入ると音を抜いてもいい部分があり、毎回楽しみながらやっていました。

――お2人が25年ぶりに共作した、新曲発表もビッグニュースでした! 衛藤さんが詞を書き、曾我さんが曲を作って2曲完成させましたね。

 衛藤:名曲でしょ~! 「Music Life」という曲は自分が好きだった歌、よく聞いていた歌を思い出しながら、浮かんだ言葉をたくさん書いて歌詞を組み立てていきました。
ヤッちんのメロディがいいから、イメージが湧きやすいよね。

 曾我:よく言われる(笑)。この曲を作ったのは実は相当昔……10年以上前になるかもしれません。それを浩一に聞かせて、詞を付けてもらったんです。

 衛藤:もう1曲の「お気楽にいこう」は、最初は違う路線で書いていたんだけど、もっと能天気な歌詞にしようということになり、いい感じに仕上がりました。テーマが決まると、そこに向けて言葉をどんどん持っていけるから、イメージが上手くつながります。お気楽な言葉をいっぱい並べてみました。

 曾我:この曲は作ったばっかりで、まだデモにもしてなかった。頭の中で曲を完成させて、ハミングで浩一に聞かせましたね。曲を作るのは早いですよ。

 衛藤:ヤッちんのハミングをレコーダーで録音して、メロディをつかんだよね。僕は詞を書くの遅いんだよね(笑)。

――衛藤さんの詞をじっくり理解するためにも、そして何といっても四半世紀ぶりの曾我&衛藤コンビの曲です。たくさんの方に聞いていただきたいですし、CD制作が待ち遠しいです。〔2に続く〕(取材・文責:饒波貴子)(曾我泰久 公式サイト http://soga21.com/」)(写真は「イクセルエンターテイメント」提供)


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