記事は、日本の小中学校・高校の校庭では通常ウレタン舗装は採用されず、砂の混じった土のトラックが主流であると説明。「見たところ汚さそうな土のトラックが、どうしてウレタン舗装より多いのか」と疑問を提起した。
そのうえで、日本国内の大学で教鞭をとる中国人教授が「日本の学校の大部分は私立であり、ウレタン舗装には大量の財力と物資力が必要となる。学校側は利益を最大化するために土のグラウンドを残しているのだ」と解説したことを伝えた。「学校の大部分は私立」というのは「公立」の誤りかもしれない。
また、「質の悪いウレタン舗装は人体に有毒な気体が揮発される可能性があり、健康面を考慮して、多くの学校がウレタン舗装を採用していない」とも説明したとしている。このあたりの説明は、昨年10月ごろより中国国内でウレタン舗装を採用した学校の児童や生徒が鼻血や目まいを出したとの情報が相次ぎ、ウレタン舗装の質の悪さや安全管理の問題がクローズアップされたことが影響しているようである。中国では校庭のウレタン舗装がかなり進んでいるのだ。
記事はさらに、学校における体育教育の基本的な狙いは「大自然に寄り添う」ことであり、人工的なウレタン舗装では専門的なスポーツの試合に適する一方、児童や生徒の活動には必ずしもそぐわないとの見解も示した。また、土には衝撃を吸収する作用があるほか、単に走るだけではなく土いじりをして想像力を育む目的もあるとしている。さらに、土で体や衣服が汚れる問題については「教師が子どもたちに手洗いや着替えといって良好な生活習慣を教育している」とも紹介した。
土のグラウンド、ウレタン舗装のグラウンド、それぞれに優れた点は存在する。一概にどちらがいい、ということは言えない。ただ、子どもたちが土にまみれながらも思う存分校庭で遊びまわる姿に「ああ、子どもっていいな」と感じる部分もある。もっとも、毎日の洗濯をする保護者にとっては頭の痛い話ではあるのだが。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
【関連記事】
日本の小学校で、「思いもよらぬ動き」が始まっているぞ!
小学生で中国から日本に移住した女性が語る、日本で成長することの苦悩
中国男子が憤慨!? こんなランキング見せられたら、日本が羨ましくて仕方なくなるだろ!
日本に嫁いだ中国人妻、日本の「社宅文化」について苦悩を語る
日本の防災教育施設を見学した中国人 充実ぶりに「そりゃみんな『防災の達人になる』」と納得、感嘆