日本と中国の間に存在する歴史問題は、中国人が日本人に偏見を抱く要因の1つとなっているが、それでも中国にはより大きな観点から「日本が成し遂げたこと」を非常に高く評価する見方もあるようだ。

 中国メディアの今日頭条は1日、もし19世紀に日本が台頭しなかったら、アジアは第二のアフリカになっていたのではないだろうかと読者に問題を提起する記事を掲載した。
清王朝がアヘン戦争とアロー戦争で英国に敗れ、一部を植民地とされるなど、西洋列強がアジアに迫る流れのなかで、日本が台頭しなかったらアジア全体がアフリカのように西洋の植民地になっていたかもしれないという意味だ。

 記事は、「古代文明の成果を代表するのは中華民族」だが、「近現代文明を切り開いたのは大和民族であり、日本人である」と説明。さらに日本人は事実上、間違いなく黄色人種の世界的地位を向上させ、アジア独特の発展の道を創造したと絶賛した。

 さらに、日本が台頭に成功したのは西洋文明の良い点を学ぶことに「打ち込んだ」からだと説明、また「明治維新の成功後、日本の志士たちはアジア全体を台頭させるためにアジア各国の革命を支援するという偉大な道を歩んだが、フィリピン、タイ、中国、朝鮮などのアジア国家にはこれら志士たちの奮闘の足跡が残されている」とも指摘した。

 記事が選んだ観点は、世界における黄色人種の地位という日本人あるいは中国人という国や民族の枠組みを超えたものだ。さらに時間的な観点からも、古代は中華民族、近現代は大和民族が世界における黄色人種の地位を向上させるためにそれぞれの役割を果たしたという見方を示している。

 歴史問題という障害を乗り越え、記事が近現代において日本人が黄色人種の地位向上のために成し遂げたことを絶賛していることは高い評価に値する。この記事は中国が歴史問題を乗り越えて日本との関係を改善して行くために、より高い視点と広い視野に立つことを読者に提言している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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