日本文化の長い歴史のなかで、現代の日本において出現した独特の社会現象は多いが、その1つには日本社会に浸透していると言っても過言ではない「ゆるキャラ」ブームだ。くまモンやふなっしーなどのゆるキャラは現代の日本社会において、幅広い年齢層の日本人に広く愛されている存在だと言える。


 キャラブームは現代日本人の独特の感性を反映する社会現象であり、くまモンなどは中国でも高い認知度を獲得しているが、香港メディアの鳳凰・資訊は17日付で、日本のゆるキャラについて紹介する記事を掲載した。

 記事は「可愛いは売れる」というビジネス上の共通認識のもと、日本には「ゆるキャラ戦国時代」と呼ばれるほど数多くのゆるキャラが全国各地で活躍していると指摘。従ってただ可愛いだけでは有名なゆるキャラになることはできず、「意表を突くような可愛さ」や「パッと輝くような可愛さ」が求められていると論じた。

 また、ゆるキャラを考案する日本人の感性や能力について「脳洞之大」という語彙を用いて称賛、これは「甚だしく常軌を逸した想像力を有している」という意味だが、日本には非常に可愛いゆるキャラが数多く存在しているのに対して、中国には「猴賽雷(ホウサイレイ)」というキャラクターしかないと嘆いた。

 この猴賽雷だが、2016年1月に干支のサルを原型に考案されたマスコットキャラクターで、正式には「康康(カンカン)」という名前がある。これは北京オリンピックのマスコットキャラクター「福娃(フーワー)」のデザインを担当した人物が考案したキャラクターだ。

 記事は中国にはゆるキャラが極めて少ないと指摘しているが、それでもこの日本文化の影響を受け始めていると言えよう。たとえば中国で人気のスマートフォンメーカー「vivo」や「OPPO」にはそれぞれ可愛いキャラクターが存在しているが、これは日本文化の影響と言えるのではないだろうか。しかしながら、これらの可愛いキャラクターには「ゆるさ」という要素がないようにも感じられる。やはり、ゆるキャラが、現代日本人の独特の感性から生まれた文化であるのは間違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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