近年たびたび日本と中国との間で高速鉄道の受注合戦が繰り広げられてきたが、マレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道の受注争いでは日本、中国、韓国の争いとなっている。中国メディアの今日頭条は2日、この3カ国の優劣について分析する記事を掲載した。


 記事はまず、中国が高速鉄道でいかに世界の先端を走っているかを紹介。中国は世界のインフラ建設先進国であり、「我々の高速鉄道技術に疑問を抱くものは誰もいない」と豪語した。さらに質が高く、安価で安全で、運行経験も豊富であると主張、高速鉄道は中国製品のすばらしさを示す代名詞になっているとまで自負した。

 中国に自信を与えているのは、タイやシンガポールなど海外輸出に成功しているからというのもあるようだ。それで、「残すはマレーシアとシンガポール間の高速鉄道だけだ」と受注獲得に自信たっぷりの様子だ。

 一方、中国のライバルとなる日本や韓国には勝算があるのだろうか。
記事は日本が受注する見込みは非常に低いと主張。その理由として、最近日本企業の不正問題が続いたことや、新幹線の重大インシデントが発生したことなどにより、新幹線のイメージが低下していることを挙げ、「値段が高いうえに品質にも保証がないとなれば、何の強みもない」と論じた。韓国はというと、際立った技術がないため値段で勝負せざるを得ず、「コストを中国の40%安く」するとしているという。

 これに対し、中国は「実力で勝負」すると自信を見せた。これまでいくつもの受注を獲得してきたのは実力ゆえだという。しかし、中国企業が多額の負債を抱えたマレーシア政府系投資会社を事実上救済して恩を売っているため、中国有利だとの報道もあり、実力だけというわけでもないようだ。


 この点、新幹線は最近問題が発生したとはいえ、中国とは比較にならないほど長年にわたり安全に運行を続けてきており、その実績は真の実力を備えていると言えるのではないだろか。しかし記事は、「どこが受注するとしても、中国高速鉄道は最も発展が速い高速鉄道であることに変わりはない」と結んだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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