いまだに価格が高騰したままの中国の不動産。その理由の1つに「学区房」があるのは間違いないだろう。
房とは日本でいう家のことで、中国では希望する学校に子どもを入れるために、その学区に家を買う親が後を絶たず、そのために「学区房」の価格は上がる一方という仕組みができてしまっている。

 そのため、経済面や家庭の問題など様々な弊害が出ているが、中国人の間では当然のこととして受け入れられており、日本にはこのシステムがないことに驚くようだ。中国メディアの快資訊は2日、日本にはどうしてこの「学区房」がないのかと題する記事を掲載した。

 記事はまず、「学区房」の生み出す皮肉な現実を指摘した。たまたま学区房になった家は、どんなに古くて価値がなくても不動産価格が吊り上がるという。学区という概念は日本も中国も同じだが、日本では学区内に住んでいれば持ち家でなくても良い。それに対し、中国の学区制は、地元の子どもたちを受け入れるシステムのため、家を購入しその土地の戸籍を取らなければ学区内に住んでいてもその学校に入ることはできないのだ。

 また、公立学校であっても学校によって優劣があるというのも日本と中国の大きな違いだろう。記事によると、中国では同じ公立学校であっても教師の質や設備の点で格差が大きいという。この点、日本の公立学校では政府が一定の基準を定めているため、どの学校でもほとんど同じだと紹介した。また、日本では教師の移動があることも中国とは違う。さらに、日本の公立学校には「入学試験がない」ことも指摘した。


 日本では、子どもを良い学校に通わせるために質の悪い家を大枚をはたいて買う必要もなければ、そこに住まなければならないこともなく、子どもの送り迎えも必要ない。こう考えると、日本は中国よりもずっと子どもたちの教育の機会が平等であり、親の負担も少ないと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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