奈良公園は日本国内ではもちろん有名だが、近年は海外からの観光客の間でも人気の観光地となっている。奈良公園に生息するシカと触れ合う貴重な体験を求めて同公園を訪れる中国人観光客も少なくない。
中国メディアの今日頭条はこのほど、奈良公園のシカによって怪我をした人の数が2018年に過去最高となったことを紹介し、「なぜ可愛らしいシカが人間を襲うのか」と問いかける記事を掲載した。

 中国人観光客にとって奈良は唐の時代を感じさせる建造物が多く残され、日本の文化や歴史を味わえる観光地として人気がある。野生のシカが奈良公園に生息しているのは、シカが神の使者として大切にされてきたという歴史による。記事は、近年はシカによって怪我をする人が増えていると伝え、なかには骨折などの重傷を負った人もいると伝えた。

 急にシカによる怪我の被害が増加した理由について、「外国人観光客の増加」がその要因の1つと言われていることを紹介。調査によると「シカが人に攻撃した状況のうち60%以上が餌を食べている時」ということが明らかになり、観光客がシカに餌を与える方法に問題があると指摘した。

 シカが餌を見てお辞儀をするしぐさは、人からすると礼儀正しく映るが、シカは「餌を早くよこせ」と威嚇しているという。可愛いシカのしぐさを見たいがあまり「餌をあげずにじらすと温厚なシカも攻撃してくる」と説明した。奈良ではシカと人間の生活範囲が重なる、非常に珍しい光景が見られる。

 観光客もついシカが野生動物であることを忘れてしまいそうだが、奈良公園内には中国語も含めシカとの接し方について注意が掲示されている。旅行中に怪我を負うことが無いよう、前もってシカとの接し方について理解しておくのは重要だといえる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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